静岡オシャレセッション

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5月21日(土)は静岡での展覧会の会場ノアギャラリーを使った絵のワークショップ、
静岡で初めての試み「静岡オシャレセッション」を開催しました。

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参加は、
「静岡県藤枝特別支援学校 焼津分校」卒業生によるアーティストコミュニティ waC(ワック)のメンバー9名、
そのスタッフさんや親御さん、ファンのみなさん。

絵のモデルは、
静岡のPUNKでオシャレな古着&セレクトショップHEIGHTSのイッキくんが、
それこそセレクトしてくれたオープンマインドでオシャレな20代男子と女子の3名。

企画は、
静岡の音楽コミュニティーのターボチャージャーにして、
ギャラリーの企画運営もしてくれてるPEAsデザインのゆっこちゃん。
そうそう「街にひとりいるよね〜!」ってナイスパーソナリティー。

以上のザクッとした人の関わりを破壊して再構築するのがボク。

そんな陣容で、偶然通りかかった人も参加で、
熱くてユルいクリエイティブな3時間を楽しみました!

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楽しむと言っても、ほとんどの人と「初めまして」な状況。

モデルさんに立ってもらってスケッチしてくわけだけど、
1人ひとりの「描く」個性を知らなくちゃねって、
2ポーズの間にコミュニケート&コミュニケート。

そのキーワードは、
「オシャレ」だったり「かっこいい」とか「かわいい」とか、

「アート」とか「芸術」とか観念的なこと言って
思考を停止させてしまってもしょうがないしね、
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で、その辺やっぱ20代のみんなの集まりだから
もうちょっと行けるぞと、
「エッチ」な興味とかもどんどん描いてみちゃっていいんじゃないかな、
とかね。

そうすると、実際に参加者の中に自然なコミュニケーションが生まれ、
手の動きもスムースになってゆくとか、
もしくは、
手の動きが止まっても、そこにその人のパーソナリティーを見つけ、
会話を「待てる」ようになるとか、

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そうなるとさらに思いきれるなと、
waCのメンバー1人ひとりとモデルさんも交えた他の参加者とのグループを作り、
そこでお互いを描く、
というか、絵という表現を間に置いての会話の現場作り。

そこまでやれたら、
なんつったって、ボクよりずっと若く、
身の回りにオシャレが当たり前に溢れてる人たちだからね〜
オシャレな絵は勝手にうまれてくる。

想像をはるかに超えたスゲー絵
生まれちゃいました。
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ただ、やっぱこの現場をオーガナイズしたゆっこちゃんや、
モデルをセレクトしてくれたイッキくんが、
現場に自由な空気を送り続けてくれてたからこそ生まれた、
自由でオシャレな作品群であるはず。

その辺やっぱ、どーにもこうにも「人」なんだよね〜。
人!!

これが、気候が良く暮らしやすく人にオープンな街、静岡ならではのことなのか?
その辺の検証は後に譲るとして、「福祉」を超えたところで人への興味は深まるばかり。
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今回waCのメンバーの中でも「自閉」の特性をもった人が中心に参加とのこと。

日常に接するスタッフさんのマインドのオープンさのお陰で、
出会いの初めからスムースにコミュニケート進められていったんだけど、

セッションを進めてゆく中、
この空間での「障害」のボーダーがとても曖昧になってきて、

モデルで来てくれた20代の子たちの絵が、
いわゆる「障害者アート」って呼ばれるような質感の
タフな輝きをもった作品に仕上がってゆくのを見て、

誤解を恐れずに言えば、
ボクもダレ彼もそれなりの「障害」的資質を持ってるんじゃないか?
なんて思いに至り、

さらにはは、
「健常」ということは実に観念的に曖昧に認識されてることなんじゃないか?
なんてことさえ思ったのです。

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ボクの手前味噌な話で恐縮だけど、
日々の絵の制作は、アイデアを固めて「さあ描くぞ」という段階になったら、
極端に言えば、自分を世界との関係を断ち切った状態に置いて進めます。

言葉を変えて言えば、意識的に自閉の状況を作り、
それを作業台にして心と手に自由を与えてゆくって感じ。

イラストレーションの制作で言えば、
アイデアを固めるまでは、社会との風通しの良い密なコミュニケーションが必要で、
そんなアイデアを孤独な作業をもって絵にするのがイラストレーターってこと、
かな。

なので、
waCのメンバーのように描くモチーフに対するアプローチや、
実査に描くときの集中力に羨ましさを感じながら、
では「描く」手前でどんなコミュニケーションを創れるのか?

このセッションのキモはそんなことだなあ〜と、
時の経過とともにその確信が深まってゆきました。

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たとえば、今回のセッションの中で、
モデルさんの履いている「犬の顔が描かれたソックス」に興味持ったwaCのメンバーさんがいて、

そうするとみんなの「おもしろいね〜!」というコミュニケーションが生まれて、
そこには「笑顔」なんてものも生まれて、
あとはそのメンバーさんのクリエイティビティの領域で、
実にユニークな絵に仕上がった。

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そのことは、
それを側で感じた20代のオシャレさん女子のクリエイティビティを刺激し、
もしかしたら「健常」というリミッターが外れ、
ちょっと出会ったことの無い魅力の絵が仕上がってきた。

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そんな現象の先で、
筆の遅かったwaCのメンバーさんの作業がグイと加速し、
ボクが描いた凡庸なドローイングが振り切れた作品として再生された。
とかね。

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だったら、こんなオシャレな絵だっら、Tシャツのデザインに「オシャレ」に落とし込んで、
FUJI ROCK で売っちまおうぜ!みたいなこととかね、
楽しいアイデアも富士の湧水のように湧いてくるわけです。

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で、さらに思うに、
waCのメンバーさんのような資質を持った人たちを
「障害」もしくは「障がい」という字面で語ることは嫌だなと、

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それと同じくらい
「天才」という言葉で語ってしまうことの危うさを感じるなあ〜。

「天才」と語ることでボーダーを引いてしまっていないか? 
1人ひとりの個性にアプローチする道を閉ざしてしまってないか?

「天才」と語ってしまう前に、
1人ひとりの名前を覚えることの方がずっとクリエイティブ!

そんなことを、
セッションの中で生まれる新鮮な作品を目の当たりにして思うのです。

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1人ひとり個性は違うのは当たり前として。
1人ひとりとのコミュニケートをボクたちが深めることで、
(なかには言葉以外でのコミュニケートの道を探る必要がある人もいるけど)
彼らの作品がさらに輝く可能性を見つけてゆく。

たとえば、
今回のようなセッションの現場も小さな社会なわけで、

社会の中での風通しの良いコミュニケーションを持つことで、
彼らのクリエイティビティは真っ当に刺激を受け、
生まれる作品はより社会と豊かに会話し始めるなあと。

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今回生まれた作品は、
ゆっこちゃんの機転とイッキくんの寛容のもと、
HEIGHTSの店内にレイアウトして飾ってみたんだけど、
これがめちゃくちゃカッコイイ!!

これを誰が描いたか知らないお客さんの男の子が見て、
「すげーカッコいいいっすね!」「これダレの絵っすか??」なんて尋ねてるのが
嬉しくも「してやったり」だし、

waCと街のみんなとで作ったものが、
こうして街で「カッコよく」機能しているってことが、
ちょっと未来のオシャレに触れられたようで、気持ちいい!

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waCの活動に対する行政からの助成金が
最近打ち切られてしまったとのこと、

行政の人には「芸術」とか「アート」とか立派でお金出しやすいものの手前で、
アイデア次第でもっと社会で「機能」させてゆけるものがあること、
知ってもらいたいし、

しかし、
ただそんなもん、
セレクトショップでオシャレアイテム1個をゲットするような感覚で、
俺たちの当たり前として創って維持していっちまったほうが、
やっぱ、オシャレなんだろうな〜〜!!

こういうことと日々の「支援」ということは冷静に見分ける必要があるし、
そもそも、現場の適切な「支援」のご苦労のもと、
ボクのようなものがヘラヘラと関われることを忘れずにだけどね。

本当にオシャレなことを、
人にオープンで人間力みなぎる街、静岡でゲットしたボクです。

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そう偉そうに言いつつ、
まだみんなの名前をちゃんと覚えてないじゃないか、、

しょーがねえ、
「またやろう!」
そう願うボクであります。

2016
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PEACE!!

静岡で展覧会「東日本」

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小池アミイゴ展覧会「東日本」
at NOAH Gallery

5月20日(金) ~ 5月29日(日)
11:00~18:00
(会期中無休/入場無料)

東日本大震災発生以降に「東日本」を歩き描いた
人と自然が織りなす美しい風景。
その後「東日本」から発想し歩いた土地の美しい風景。
そして、その辺に咲いている花の絵。
など

ノアギャラリー
静岡市葵区伝馬町8-10藤江学園ビルB1F
TEL 054-291-7276
http://noah-design.net/noahgallery/

作家在廊日
5.20金  5.21土(イベント開催) 5.22日
?)5.29日、在廊検討中

東日本大震災から5年を過ぎ、
しかし、忘れてはいけないことばかりだよねと、
静岡のローカルカルチャーを焚きつけ続けるコミュニティからお声掛けいただき、
「東日本」の作品群を中心とした展覧会を開催します。

東海地方にあって、いつか必ず遭うはずの震災。
その時ボクたち1人ひとりはどんな価値観を持って生き抜けばいいのか?

「1人ひとり」のあるべき社会、その中で大切にしたい人との顔の見える関係。

絵の展覧会ですが、そこで生まれるコミュニケーションにこそ意味があると、
熱い思いを伝えていただいた上での開催です。

どうぞこの現場が、静岡のみなさんにとって、風通しの良い会話の現場になりますよう。
「静岡はじめて」そんな人にとっても、開かれた場所でありますよう、
美しい空間を創ろうと考えております。

また、5月21日には誰でも参加可能な絵のイベントを開催します。
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「シズオカオシャレSESSION」
 5月21日(土) 13:30〜
イラストレーター小池アミイゴと障がい者アートグループwaC、
そして静岡を代表するセレクトショップHEIGHTSによるライブペイントセッション!

ボクが日本各地で開催している
だれでも絵が描けるワークショップ形式のアートセッション
見学飛び入りウエルカムです〜

では、初夏の静岡で!!

熊本城の絵、
鋭意制作中!!!

2006年4月2日 to 2016年5月21日

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5月20日より静岡のノアギャラリーで展覧会「東日本」開催。
21日には、
地元の障がい者施設に通所するメンツと、
街一番のオシャレさんグループとボクとでセッション。

そんな発想の原点になった、
今から10年前の福岡で開催したスケッチピクニックのこと、
当時のブログから抜粋し、再掲載してみます。

あまりの衝撃とその面白さに、表現が適切でないかもですが、
自分の言葉に再会し、そういえばと再浮上する振り切れた表現の記憶。

その後何度も開催重ね、
さらに破壊的なイベントも企画開催していけた、
人の顔のよく見える福岡とう街ならではの発想のグランドゼロ。

さて10年後の静岡ではなにに出会うのかっ!?

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みんなと動物園に絵を描きに行くために福岡へ。

cafe sones での何度目かのワークショップ。
「つなぐ色」てか「みんなで動物園に行って絵を描こー!」

ギリギリまで降っていた雨に翻弄されつつも、
にわかに晴れ上がった空の下、強風なんその、
sonesの弁当を持って動物園まで30分くらいのテクテクハイキング。

テクテク?

すげーダラダラ、、、

参加者約30名。
sonesの募集で10名くらい、
アトリエ ブラヴォ(!)からメンバー&スタッフで14名。
アトなんやかんや。
みんな立派にマイペース。

晴れた空に桜やコブシやらの花がキレイでやんす。

動物園到着。

まず弁当!!
作ってくれたM&Iさん、ゴメン、留守番させて、、
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しかし旨い!
しかもミンナで!!
早くもビールな参加者も、、
あ~、もう今日は絵なんか描かなくったって、、

と、「ガオー!」と咆哮!!
アトブラのメンバーの1人がアザラシに対抗して吠える。

クソ、オレがやりたいこと先にやりやがって、、

と、
超恋愛体質アトブラ女子、さっそく染井吉野をも凌駕する恋の花を咲かせているではないか、、

う~~ん、どうも彼女にとってオレは永遠に恋愛の対象ではないらしい。

ハア〜、、
春はいつだってこんなだぜ。。

てか、みんなを「引っぱる」てより、
みんなを「眺める」のがオレの役割だもんな、、、

よっしゃ絵を描こう!!

「ともかく動物に驚いてみよう!」
「で、その驚きを紙からはみ出るくらいの気持ちでもって描いてみよう!」
「えっと、画材があんま揃ってないから、まずは黒とかの線でね、、」

アトブラスタッフの皆さんが準備してくれたこと、
ちょっとした水先案内にも助けられ動き出した時間。

ヤマアラシ!!デケーーー、、、てかハリ太すぎじゃん、、

バク、、、デケーーー、、、、しかし寝てるなぁ~。。

サイ、サイ、サイ、、、、

ホッキョクグマ、1月に死んだのか。。

アザラシ!!!鳴き声、、、ライオンじゃん。。

で、レッサーパンダ、寝てるし、、、

「ハイ、みんな集合!!」

「みんな絵を見せてー!」

「カーー、、みんな下手だねえ~~。。」

「ハイ!アトリエブラヴォのみんなのは?」

「クゥーーー、、、スゲー、、、」「オレ、絵を辞めたくなるわ、、」

では、みんなが描いた動物の色着けはアトリエブラボウのメンバーで、
アトブラの絵にはみんなが絵を着けてみよう!!

で、ビックリ!
全部傑作!!!

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線画だけ見たら、
いわゆる「知的障がい者」であるアトブラメンバーの
ブレの無い世界にタジタジしてしまったのだけど、

ボクたちは「社会的障害者」なんだろな、
ボクたち「健常者」のまごついた線、
余計な情報が練り込まれた退屈に思える線に、
アトリエブラヴォのメンバーが色を乗せることで、
その線を描いた人の、今日出会った動物から感じた「驚き」だけがあぶり出される絵画世界。

逆に、
「今日出会った動物への驚き」+「目の前にあるアトブラメンバーの線画への驚き」でもって、
完全に吹っ切れた色使いを始めたワークショップ参加メンバー。

出来上がったモノは、もはやダレの作品なんて言えるものではない匿名性の極にあるもので、
これを純粋なアートと呼べるのかどうか分からないが、
しかし、コレを観た人はきっと元気になるんだろうな~、そんな作品たち、てか動物たち。

原画での展示は難しいかもしれないけど、4月14~23日のcafe week期間中のcafe sonesで、
このワークショップの楽しさが伝わる展示をしてくれるはず。
!)上記展示は10年前に終わってます。

写真はボクの線に、えっと、、ダレが色を塗ったんだっけ?

そんなこんなでまたテクテクダラダラ歩きでsonesまで戻り、お茶。
いや、ビール。

しかしアルコール以上に、みんなのパワーにクラクラしてたオレでした。

参加者のみなさん、ご協力下さったみなさん、
オツカレさま!楽しかったねえ~~!!

以上。

以下、
アトリエブラヴォの原田さんがこのブログに寄せてくれたコメント

アトリエ ブラヴォ職員でござります。
先日は楽しいワークショップありがとうございました。
メンバーはもちろんのこと、職員もきっちり楽しみました(笑)
実はあの日アトブラ職員は初めての体験をしたのです。
それはワークショップ参加者にメンバーを託してしまうといいうこと。
普段は外部に出ると職員が必ずメンバーにつきます。
でも今回はなしっ。
職員からメンバーは離れて純粋にワークショップを楽しもうと。
ドキドキでしたがメンバーの顔が全てを物語ってました。
参加者とメンバーの笑顔のいいこと。
勉強になりました。
人とのつながりが出来てしかも色のつながりも出来た。
いや逆で色のつながりで人とのつながりが出来た?
まぁ、楽しかったのでどちらでも…。
また何かしらやりましょう。
よろしくお願い致します。

アミイゴ返信

オツカレさま。
うん、オレもちょいと心配してたけど、原田さんのひとことでGOが出たり、
あとsones周辺のヤツらの自然なケアがね、助かるなあ~、てかあまりにも自然だからね。
みんなで作った時間だったね~。
で、原田さんが感じたこと、自由にやること、それに関して気が付いたことが沢山あって、
これは今度じっくり検証してみましょう。

それから、アトリエブラヴォをお誘いしてやりたいことが出来たので、今度連絡しますね~。

原田さん返信

また何かあったら仲間に入れてください。
障害者とか健常者とか、本当に意味がないなぁと感じた日でした。
これもアミイゴさんやソネスさんやソネスさんの周りにいる方の自然体があるかさこそです。
こういった方たちばかりだと障害が障害でなくなります。
そんな世の中になればと思ってます。
特に私の兄貴は障害があるので弟として、身内として想いは強くなります…。
でも福祉の押し売り、助けてくださいというスタンスはなしにしたいです。
自然体でいられること、普通が普通であることは難しいですがそれが表出すると今回みたいな楽しい出会いになると思います。
さっき決まりましたがNHK福岡にテレビ出演です。
次回、作品展の広報のためです。
出演時間はなんと4分。
みんなでお尻でも出しちゃいますか…。
福祉施設として伝説を作ります(笑)

アミイゴ返信

4分もですか!すごいですねー、テレビの4分。
先日の動物園そのものが映ったら、きっと伝説なんでしょうね。

先日思ったこと。
Kくんが動物の鳴き声真似てた時、みんなでゲラゲラ笑っていた風景。
そう言えば昔はあんなだったな、なんてね。

地域があった頃、地域のみんなで障害者をケアしてたこと。
ヒドイ言葉を投げかける輩もいたけど、
地域の誰もが、まずは障害者が存在するものとして認識している。
そして宝物のように扱っていた。
で、障害者の「普通と違う」行動や言動を「面白いもの」として笑えた。
そんな積み重ねの中で生まれた芸能や芸術は確実にあったはず。

もちろん地域ぐるみで障害者っをスポイルしてしまった、なんてこともあったけどね。

地域が(家庭も?)崩壊してしまった今、
それに代わる場所や人ととしてsonesがあること、
未来に向けて明るい可能性なんでしょうね。

ともかくブラヴォのみんな、真っ当に笑かせてくれます。素晴しい!

62ヶ月め

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今日は2011年3月11日から1888日め
5年2ヶ月
62回目の11日です。

熊本大分の大地震発生からそろそろ1ヶ月。

厳しい状況に置かれた人、友人たちの様子が伝わるごと、
心安らかに眠れる日が早く訪れることを祈るばかり。

自分は無力な存在ではありますが、
それでも出来ることを発想しつづけ、
いつかみなさんの元気に役立つことが出来たらと思っています。

そんな折、
「母の日のチャリティーにこんなん作ったよ〜」と、
古くからの音楽仲間がカーネーションにみたてたKUMAMOTOさんを送ってくれました。

フランスからは、東日本に続いてKUMAMOTOさんを使った
「缶バッチチャリティー始めました」のご連絡が届いたり、

うんうん、そういうこと!
ほんと豊かな発想は1人ひとりの中に埋まっている。

そんなものを掘り起こすための「使い勝手の良いスコップ」のような絵、
LOVE KUMAMOTO 引き続きみなさんご利用くださいね〜!
http://www.yakuin-records.com/amigos/?p=12166

先日まで花の絵の展覧会をやっていた那須黒磯のSHOZOでのことを、
もうちょっと言葉にしておきます。
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展覧会が終わり、片付けもほぼ終えたところで、
SHOZOのスタッフSさんがスッと近づいてきて、
「くまもとぼきん、私たちに引き継がせてください」って。

そのアプローチの仕方がとても自然で気持ちよくて、
そんな人との関係性がとてもうれしく、
もちろん「よろしくね〜」とバトンを渡してきました。

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SHOZOでの展覧会に向けては、
2月、3月と足を運び、那須の花を見て絵を描くことと共に、
スタッフに向けた絵のワークショップも重ねてきました。

それは、センスはあるけど表現のアウトプットが遠慮がちな
今の若い子たちのマインドに火をつけるとか、
風通しの良いコミュニケーションの雰囲気を構築するとか、
そんなオーナー側からの願いがあったはずです。

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さて、そんな試みは、少しは実を結べたんだろうか?なんて思ってたんだけど、
うん、小粒で甘酸っぱい実が育ってること、彼女の表情や言葉から感じたなあ〜。

で!
そうやってコミュニケートしてみると、
ボクよりずっと若い彼女が、
ボクは持ち合わせていないセンスに溢れていることに気がつく。

で!
ここまで3ヶ月のコミュニケーションの中で、
ボクへのアプローチを、段階を踏んで一歩一歩詰めてきてくれたこと。
今はSNSなどを使い、簡単に「つながる」ことが出来るのだけど、
SHOZOの3ヶ月のプロセスが、結果とても気持ちの良いものであったこと、
これからの現場でも忘れないでおこうと思いました。

いや、彼女だけでなく、
かなり多くのスタッフがそうやってボクにアプローチしてくれた
目に見えるオシャレ以上に、人の美しさを感じるSHOZOという場所です。

展覧会最終日の夜は
ゴールデンウィークのスタッフ激務とボクの展覧会のお疲れ様会を、
どうやらボクのキャラに合わせてくれた「小料理屋」形式で開催してくれました。
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こういうラフなパーティーでも、細部にわたり仕上げてゆく彼ら。
オシャレの意味、2016年5月8日の夜に更新しといたぜ。
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で、ボクからみんなへのお礼に、
塩釜の海産物の生産者でいつも懇意にしていただいている共栄丸水産さんから、
今が旬のアサリやワタリガニをドバっと送ってもらいました。

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いや〜〜、美味しかったなあ〜〜!!

その美味しさが、東日本の震災を乗り越え、どんな苦労の元に育んできたのか、
まあ、軽くだけどね、ボクが若い人に出来る最低限のお礼として話して。

あとは、みんなそれぞれの美味しいを大切にしていったらいいなと、
まあ、ちょいと呑みすぎたというわけです。。

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後日、共栄丸さんにお礼の連絡を入れたら、
塩釜からだったら那須ならなんとか行けたかもしれない、
しかし、GWのかきいれ時で残念。

しかし、ボクから伝わるSHOZOのオシャレな感じに、
私たちが足を運んでしまって良いのか?

そんな言葉を伝えてくれたけど、

いやいや、オシャレとかカッコイイは、
ボクの中ではSHOZOも共栄丸さんも同レベルで、
いわゆる日本の最高峰なわけです。

ともかく、コーヒーで、ワカメや昆布で、
どれだけ人をハッピーにできるか?
等身大の自身の姿確認し続けながら、
ほ〜〜んと良く働く。

うん、ほんと泣きたくなるほどカッコイイ。

これが無理して交わる必要は無いだろうけど、
こんな奮闘の現場を知ってるボクを、
SHOZOも共栄丸さんも知ってくれてること。

その意義のデカさに押しつぶされそうになりながらも、
ボクのなんとか頑張って生きてゆくのだ。

ともかく、
関東と東北を繋ぐ風通しの居場所黒磯で、
ボクは美味しいコーヒーと塩釜の海産物を食った。

そして、人に会い、言葉を交わした。

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吉祥寺から福島に移転する「ヒトト」の店主で
長崎雲仙在住の奥津さんと初めまして。

以前からいろんな人に会ってみればと勧められていた方だけど、
ちょっとそこに色んな理屈がありすぎて、、

で、実際に会ってみたら、
スカッとお互いざっくばらんに言葉を交わし、
お互いの考えの近似値を把握。

ローカルに生きること、
ローカルを結んでゆく意義、
東日本と熊本のことなどなど、
細部に渡り考えが重なってね。

そんな彼の店で働くのが、
SHOZOの元スタッフで、その働きっぷりをボクが心から愛したOさん。

彼女が発信する「福島」
それがボクのこれからの基準になってゆくはず。

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日本各地を渡り歩き、その土地にフィットした美しい建築空間を創造する、
諏訪に在住の東野さんご夫妻と初めまして。

ものつくりの足場をどこに置くのか、
個人がローカルに生きるために必要なこと、
震災のような事態を前に
「ひとり」に向かって支援のアプローチをすることなど、
やっぱ多くの部分で考えが重なる。

奥津さんも東野さんも、ボクよりずっと若いんだけどね、
学ぶというか、確認すべき大切なことに気づかされる。

いわゆる、未来に向けた美意識の元、
年齢とか関係なく視線の高さは一緒なんだよな〜と。
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ふと振り返れば、
会話の輪には自然とSHOZOの菊池省三さんもいるわけでね!

そんな経験をサラッと演出してくれる人間交差点SHOZOのダイナミックさ!

いや、演出じゃないんだよな、
人なんだよ、人!

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さて、それをボクはどう絵やイラストレーションに反映してゆこうか。

展覧会最終日の午前、
ちょっと時間があったので那須をランニング。

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ものすごく風の強い日だったけれど、
その自然の懐の深さを足の裏から感じる時間は、
とても貴重で豊かなことだなあ〜と。

ただ、そんな自然も、いつも人に寄り添っているわけではなく、
現在熊本や大分、東日本の各地、
いやいや、世界のあらゆる場所で自然は人に容赦の無い表情を見せる。

そのリスクを実感として持って生きなければならない今。

それでも人は自然無くしては生きられないと思ったした、
なぜ人がそれぞれの土地に惹かれ生きるのか、
あらためて考える時間になりました。

足元を見ると茎がほとんど無いタンポポ。
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こうやって那須からの強風に花を守りつつも、
綿毛の部分はしっかり茎を伸ばしているんだよね。

そんな姿がSHOZOで働く、
もしくは、那須に生きる人の姿とピタリ重なった
2016年5月8日午前11時ころ。

SHOZOのような場所で絵を展示していると、
多くの場面で、ボクの絵は一杯のコーヒーや、
丁寧にこさえられたごはんというものに負けてしまっているなあ〜と、
絵なんて無くなって人は生きて行ける、だよな。。

が、しかし、
ここで時を過ごし、絵の前で会話する中、
もしかしたらこの世から絵が無いと大変なのではないかと、
やっと、ちょっと、思えるようになった。
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さて、
来週20日からは静岡で、
「東日本」なんて名前をつけた展覧会が始まります。

絵にできること、
そのほとんどはこれから!
そう信じ、良い現場を作り、
多くの人と言葉を交わせたらと思っています。
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映像詩「立春より」


SHOZOでの展覧会では映像詩と呼べる作品も出品しました。

松本芳枝さんの娘さんで、省三さんから姪っ子さんにあたる、
青山のSHOZO COFFEE SOTORE 運営の松本海央さんから、
日々の生活や仕事の現場で感じたことを言葉にして送っていただき、
ボクはそれを心に放り込んでおくことで、
やはり日々の中で出会う風景をスケッチにしてゆきました。

そんな作業も、4月14日の熊本地震発生以降、
そのモチベーションを見失ってしまったかもしれませんが、
ともかく、
ピュアで真摯な言葉が見せてくれた日々の大切な風景は、
70点を超えるドローイング作品となり、
そんな作業のBGMとして心の中でループさせ続けてきたピアノ曲を添えて、
9分51秒の作品にしました。