‘毎月11日の備忘録’ カテゴリーのアーカイブ

86ヶ月め

2018 年 5 月 11 日 金曜日


今日は2011年3月11日から2,618日
374週5日
7年2ヶ月
86回めの11日です。

2011年の震災直後より始めた「本・つながる・未来」
http://www.yakuin-records.com/amigos/?p=6095

ヴァイオリニストの金子飛鳥さんとHADEN BOOKSの林下英二さんとボクとが発起人となり、
震災後の夜の暗さの中でも表現することを続けようという目的とともに、
そこで集まったお金を本に変え、それを必要とするであろう場所へ送ろうという目的のもと、
青山のrainyday cafe で、そしてHADEN BOOKSへと場所を変えて続けてきました。

そして7年後の今、
はじめてその目的をひとつの形にしました。

長野県茅野市の今井書店の店主、高村志歩さんに絵本のセレクトをお願いし、
宮城県気仙沼市唐桑で小山さんご一家が営むカフェ Printempsに
「あすか文庫」と名付けて送っていただきました。

まずはその選書一覧(コメントは高村さんのもの、写真は小山さん撮影)

「くだもの」平山和子:作
日常、子供が食べる果物を鮮やかに描いた言葉の優しさも響く食べ物絵本。

「おかあさんといっしょ」薮内正幸:作
どうぶつと言ったら、薮内さんの絵本!生き物絵本。

「かんかんかん」のむらさやか文・川本幸:制作・塩田正幸:写真
かんかんかんのリズムと不思議な踏切。なぜか、子ども達の心をわし掴み。

「きゅうりさんあぶないよ」スズキコージ:作
ナンセンス!読みどころいっぱいです。何度読んでも飽きません。

「しきぶとんさん かけぶとんさん まくらさん」高野文子:作・絵
ぐっすり眠れますようにとのお願いに頼もしく答えるしきぶとんさん達。

「いしゃがよい」さくらせかい:作
 時の経つって言う事は。パンダのファンファンとエンさんの心に染みるいしゃがよい。

「あーといってよあー」小野寺悦子:文・堀川理万子:絵
声、出してみましょう!あなたの一番素敵な声、聴かせて!

「すずめくんどこでごはんたべるの」たしろちさと:文・絵
あなたのそばにもきっとすずめがいてくれる。同じ空の下、今日もご飯食べようね。

「かさもっておむかえ」征矢清:作・長新太:絵
私が傘持っておとうさんをお迎えに行くの。

「くもすおやぶんとりものちょう」秋山あゆ子:作
虫の時代劇絵本!書き込みが楽しすぎて、1人でも絵を読んで楽しめます。

「とんことり」林明子:絵  
とんことり、あなたも誰かにとんことり。待っているかもしれないいい音。

「とべ ちいさいプロペラき」小風さち:作・山本忠敬:絵
小さくたって空を飛べるよ。胸を張ってどこまでも大空へ。

「こんなおみせしってる」藤原マキ:作
あなたの周りにはどんなお店があるかな?探検したくなっちゃいます。

「てぶくろ」E・M・ラチョフ:絵・内田莉莎子:訳
てぶくろを大きく大きくして、誰と入ろうか?

「はらぺこあおむし」E・カール:作・ポプラ社
たくさん食べておおきくなったあおむし。さあ、美しい羽を広げて舞い上がれ!

「つきのぼうや」オルセン:作・絵・山内清子:訳
子どもの時、この本を梯子みたいに長い本だと思いました。小さい時のこの形を、ぜひ

「かいじゅうたちのいるところ」センダック:作・じんぐうてるお:訳・冨山房
ハラハラドキドキ、ちょっと怖くて、でもお家に帰れるってやっぱりうれしい事!

「ちびごりらのちびちび」ボーンスタイン:訳・いわたみみ:訳・ほるぷ出版
みんなに愛されているちびちび。子どもって本当に愛される存在です。

「こねこのぴっち」フィッシャー:作・岩波書店
とにかくかわいいぴっち。やっぱりお家が一番なんです。

「ラチとらいおん」マークベロニカ:文・絵 徳永康元:訳
子どもにはらいおんがいて欲しい。大人もらいおんが恋しかったりしますから。

「子うさぎましろのお話」佐々木たづ:文・三好碩也:絵・ポプラ社
ましろのおろかさとかわいさを全国にお届けしたいのです。

「からすのパンやさん」かこさとし:作
かこさとしの最高傑作です。パン屋さんは楽しいんです。

「いやいやえん」中川李枝子:作・大村百合子:絵
日本の子ども達にはいやいやえんはどうしても読んでもらって欲しいのです。

「かえるのエルタ」中川李枝子:作・大村百合子:絵
幼年ファンタジーのNO.1は実はカエルのエルタだと思っています。

「ピーターラビット第一集」(全3)ポター:作・石井桃子:訳
物語は実はなかなか読まれないピーター。このサイズがお家で読むにはほっこりなんです。

=追加=

「おつきさまこんばんは」林明子:作・福音館 

「パンどうぞ」彦坂有紀・もりといずみ:作・講談社 

高村さんの人生が反映されたような絵本のタイトルたち。
これを眺めただけでも、なんだか心が温かくなる思いでいます。

絵本の購入もネットで行えてしまう時代です。

その購入の判断が「間違いのないロングセラー」もしくは
「レビューや星の数」に左右されてしまっています。

ただ、ボクの個人的な考えだけど、
絵本ってそれだけじゃ選べないんだよなあ〜〜〜!です。

ちいさなお子さんに絵本を買い与えるのは親です。

子どもがつい手を伸ばしてしまう思いがけない絵本

お母さんの人生に添い続けてきた1冊

家族の歴史の代弁者となってくれるであろう1冊

そういったものとレビューの星の数って必ずしも一致するものでは無く、
高村さんのような目利きの方との信頼関係、
人と人、1対1の呼吸の中から手にできるものは、
やはり親子の間に確かな物語を生んでくれるって思うのです。

街の本屋さんがさらに失われてゆく中、
たとえばショッピングモールに併設された大手書店の本棚を見ると、
ネットの星の数が反映されたものになっているのに出会います。

それはそれで良いでしょう。

でも、やっぱそれだけじゃダメなんだよな〜〜〜
絵本。

こんな企画がちょっとでも心ある街の本屋さんの力になればいいなと。
震災なんていう事態から歩いてきた中で思い当たったのです。


絵本を送った先プランタンは、震災後に友人に紹介され、
これまで何度かワークショップを開催したりし、
ささやかだけど信頼関係を築いてこれたと思っています。

なにより、ここでの食事が美味しくて楽しくて、
そういったことこそこの店のボクへの信頼だったりします。

そんなプランタンは昨年メンバーに赤ちゃんが加わりました。

その成長と共に、
地域での子育て世代の心の拠り所になるであろうイメージのある場所でもあります。

被災地と呼ばれ過疎化も進む土地で、
豊かな表現の絵本があるからこそのささやかな親子の時間があること、
そこにボクは豊かな未来を想像しています。

ただ、こういったことが「ほどこし」で終わってはいけないなと。

ボクもこの文庫をプランタンと共に育てるつもりでいるし、
これからも唐桑のみなさんの友人でいられるよう、
ボクはボクの表現を真摯に重ねてゆかねばです。

そういった意味で「あすか文庫」はチャリティーではなく、
クリエイティブなアクションだと考えているのです。


プランタンの小山さんご一家は、
今回の文庫を恐縮されながらも喜んで受け取ってくださいました。

それをどうやってお客様に提供してゆくのか、
しっかり準備をした上で始めてゆくとのこと。

公開がきまりましたら、あらためてボクからもお伝えますね!

その前に行けたらいいな、唐桑のプランタン。

そしてなにより、ボクも高村さんに選んでいただける絵本を作るなくちゃだ!

85ヶ月め

2018 年 4 月 11 日 水曜日


今日は2011年3月11日から2,588日
369週5日
7年1ヶ月
85回めの11日です。

ちょっと報告が遅くなってしまいましたが、
peaceてぬぐい7刷りめが動いています。
https://www.facebook.com/peacetenugui/

これまで東日本大震災や熊本の震災の以降の現場をつないできたてぬぐい。

あれから7年の春の7刷りめでは、さらに一歩踏み込んだ発想を盛り込んでみました。

ひとつは、
震災以降懇意にさせてもらってきた塩釜で養殖漁を営む共栄丸水産さんの願い、
塩釜港から松島湾に至る海を万葉の歌人にも詠われた名前「千賀の浦」で呼ぶこと、
そのロマンチックな発想を後押ししたいと思いました。

やることはとてもシンプル。

てぬぐいに付けたポストカードに個人的な「海にまつわる幸せな思い出」を綴り、
共栄丸様付け”千賀の浦さん”宛に送ること。

peaceてぬぐいを管理運営してくださっているのは、
長崎県諫早市のオレンジスパイス

諫早湾の干拓事業で広範囲な海を失った町と、
東日本大震災の被害を受けた千賀の浦という海。

この2つの場所を一本のてぬぐいで結び、
それを頼りに1人ひとりの海の記憶が千賀の浦に注がれる。

この手紙を書くことには一切の見返りはありません。

ただ、このてぬぐいを手にし手紙を書く方の
人や海に対する想像力が働き続けてくれたらいいなと思います。

peaceてぬぐいに添えたポストカードの絵は、
1年間羽田空港でも見ることが出来ます。
http://www.yakuin-records.com/amigos/?p=13538

空の旅の直前で「あの絵は宮城県塩釜の”千賀の浦”って名前の美しい海だよ」
そんな会話が生まれたうれしいですし、
この絵がどんどん一人歩きし、千賀の浦にまつわる仕事をしてくれたら面白いなと、
これまでのイラストレーションのあり方を超えた発想を働かせてみるつもりです。

今回のpeaceてぬぐいにはもうひとつのストーリーを添えています。

気仙沼唐桑でプランタンという喫茶を営む一家に加わった
小さな仲間をめぐるささやかな日常の描写です。

「被災地」「被災者」というワードで語らなければならない事態は、
現在もどうしようもなく存在することです。

それでも「なんでも無い日々」を語ることは、
明日を確かに迎えるための力になるはず。

もしこれから「被災地」と呼ばれる土地に行かれる方がありましたら、
その視線の何割かは、
奇跡的にそこにある「なんでも無い日々」に注いでもらえたらいいなと思います。

プランタンさんには、
震災以降青山のHADEN BOOKS の林下さんとヴァイオリニストの金子飛鳥さんとボクとで続けてきた、
「本・つながる・未来」というプロジェクトの7年めの最初の一歩として、
絵本をお届けすることを進めています。

詳細はあらためてお伝えしますが、
小さな命の生まれた場所が、地域の子育て中の家族の拠点と育ってゆくことを想像し、
子どもたちが未来を生きてゆくための心の免疫力を高められるような、
豊かな物語を届けたいと思っています。

父が亡くなった後、いろいろやらなくちゃならないことがあって、
時間を見つけては群馬に行っています。

先日は父の入院していた病院へ医療費を払いに、
駅から伊勢崎市を流れる粕川に沿って歩いてゆきました。

季節が2歩3歩と進んだ土手にあがると、
菜の花の咲く粕川の風景に「おお」と声が漏れました。

全国的に有名な場所では無く、観光案内で語られることも無い、
なんでもない河原の風景がこれほど美しいものかと。

父をケアし、わずかだったけど共に過ごした時は、
ボクにこんな風景を見せてくれたんだと思いました。


粕川の河原では、関東地方では目にすることのなかった
白い花のタンポポに出会いました。

西日本に自生してきた日本の固有種のタンポポ。
気候の変化でこちらでも咲くようになんたんだろうか?

ただ、この花に気づくことが出来たのは、
去年の春に熊本で生まれて初めてこの白い花に出会えていたからこそ。

一昨年の熊本の震災発生以降、熊本での人との確かな出会いがあり、
その経験はボクの視線を熊本城にも、街を歩く足元にも届くものにしてくれました。

粕川を遡ってゆくと、父の生まれ育った、ボクも生まれ育った旧粕川村、
現在の前橋市粕川町にいたります。

粕川に沿って赤城山に向かい細長くなだらかに連なる町です。
春の暖かさに包まれた田舎の風景の中、
父の気配を感じられるであろう場所を走って回ってみました。

この季節のタンポポは、地面にへばりつくようにして花を咲かせているんだ。
そんな発見。

冷たく強い風の吹く冬の群馬で、
地面いっぱいに葉を広げて陽の光をなるべくたくさん浴びようとするタンポポ。

花の咲く季節もまだ頭を低くして風をやり過ごし、
しかし、周りに背の高い草が伸び始めると、
タンポポも花の茎を虫たちを呼び寄せるのに必要なだけ伸ばす。

そうしてその環境の必然に合わせてその立ち姿を変え、
しかし、綿毛を遠くに飛ばすその時が来たら、
一気にその茎を伸ばし綿毛を風の中に突き出す。

こんなことに心を奪われるのは、
3月11日以降の東北の各地を歩き出会った人から、
身をもって感じさせていただいたものがあるから。


そして今、
父の不在が見せてくれた故郷の風景は、
たとえば、あまりにも当たり前のはずの「田んぼの風景」は、
実は放っておいたら失われてしまう「棚田の風景」であったことに気づき、


2018年4月はもう2度と出会うことが無いんだってことに気づく。

美しい風景との出会いは、
人との出会いと別れがあってこそのボクです。

父の喪失を経験し、
あらためて2011年3月11日のこと、
12日のこと、
13日のこと、
14日のこと、
15日のこと、

そこを生きた1人ひとりのことを想像するも、
いまだに想像力が追いついていないことに気がつく、
あれから7年めの春のボクです。

ただ、今なにが必要とされているのか、
ボクであればなにを描けば良いのか、
7年の出会いと喪失の分だけ明快になっているボクでもあります。

自分が出来ることを、
それを必要とする顔の見える1人へ。

そんな基本をもって生きて行こうと、
あらためて心に念じた2018年春。

もっと絵を描きてー!!

です。

84ヶ月め

2018 年 3 月 10 日 土曜日


今日は2011年3月11日から2,557日
365週2日
7年
84回めの11日です。

そうタイプしているのは実は前日、2018年3月10日
今は入院中の父のベッドサイドにいます。

未曾有と呼ばれた悲劇から7年。

何千、何万という命が失われた悲劇を目の前に、
ボクの無力感は今も無くなることはなく、
しかし、自分の出来ることは「ひとり」と向き合うことだと考え、
出来ることをやってきた先での今でもあります。

そして今は父と向き合っています。

今日は若かりし頃の父が建てた家が消失した日から25年め3月10日。

明日はあれから7年の3月11日。

思うことが次から次へと押し寄せてきましが、
今は静かな気持ちであろうと、
iPhoneでヴェートベンの「月光」を流して
父と聞いています。
 

83ヶ月め

2018 年 2 月 11 日 日曜日


今日は2011年3月11日から2,529日め
6年11ヶ月
83回目の11日です。

福島県の奥会津の柳津という町の子どもたち絵を描く5度のセッション。
昨年11月に次ぐ4回めと5回めを、1月20,21日に開催してきました。

11月はひとつの小学校の学区の学童保育に通う子どもたち
30数名と向き合う格闘セッションでしたが、

今回は土日を使って、また絵を描いたいと希望する7~8名と、
1人ひとりの個性とガッツリ向き合い絵で会話するような時間にしました。

目の前で起こる子どものやること。

それは普段些細なこととして見過ごしてしまうようなことかもしれませんが、
子どもの個性はそんな些細なところに生きているんだなあ〜と実感出来た時間。

このことは後ほど、
この企画運営に携わってくださった福島県立博物館のチームとボクとで、
きちんとしたレポートとして書籍化しますので、
ボクが得た実感は、それがまとまった際にあらためてお伝えしますね。

今回うれしかったこと、とりあえずふたつ。

ひとつは、
ある瞬間に子どもが自分から考え、工夫し、
アイデアを肉体化し表現を始めたこと。

ちょっと言い方が硬くて伝わらないかもだけど、
ともかく、人間としてワイルドでセクシーなことが起きたってことです。

もうひとつは、
11月から今回までサポートくださった学童保育のスタッフの方から
「やさしい」と言っていただけたこと。

ボクと子どもたちのセッションはめちゃくちゃです。
サポートくださる大人のみなさんには迷惑かけっぱなし。

なので「やさしい」と言っていただけた際、
はじめは誰のことだろうかと考えてしまったほどです。

「やさしい」はとてもテレくさいことで、
成人してから今まで、上手く表現できないできてしまいました。

ただ、2011年3月11日から先、
テレていて良いことでは無くなったなと。

ではどうすれば良いのか?
今だに分からぬままなのですが、
それでも今、そんな言葉を贈っていただけた。

ただその「やさしい」という言葉には、
「もっとがんばれ!」みたいな意味が含まれているのだとも思っています。

ボクが出来るほとんどのことは今からスタート

「ドーン!」という掛け声の代わりに
「やさしい」という言葉が投げかけられた。

そんな実感を手にした柳津での子どもセッション。
ありがとう。

生まれたものは柳津町立斎藤清美術館で、
2月23日から展示します。

ボクも設営にゆきますが、
詳細は後ほど〜

柳津セッションの前日、
1月19日は福島市のオーガニックベースの食堂
「ヒトト」主催の「オトナワークショップ」を開催しました。

これはヒトトの提案で今年の春にボクと開催予定の、
ヒトトで使用している有機野菜畑「大江ファーム」での子どもワークショップ、
それをやる前に、ボクとヒトトのお客様が出会い、
ボクがなぜこんなことやっているのか知っておいてもらえたらと願い行いました。

当日はお子さん連れの方も多く、
結果オトナ&子どもワークショップなものになりましたが、
それはまずはヒトトが開店から1年ちょっとだけど、
確かな仕事をされてきたことのお客様との信頼関係の風景だなと。

この街ではボクは「だれ?この人」という立場であることを認識し、
ともかく全力でコミュニケートしなくちゃと考えました。

そうして生まれた作品、
その色彩がみなさんとても美しくね〜!

ボクなんかとわざわざなにかやらなくても、
みなさんちゃんと素晴らしい世界観を持ってるじゃん。
そんな印象。

福島、悲しい出来事があり、
その悲しみのほとんどは現在も進行中だと考えています。

それと同時に、
困難があったからこそ磨かれた完成というものが確実にあるなと。

福島の方と触れた時感じる高度なクリエイティビティの気配。

それはすべて発揮されているわけではないのだけれど、
その気配がどこの土地よりも強く感じられるのです。

大きな悲しみは今もそこにあるけれど、
同時にボクたちが今こそシェアするべきものが、
目に見えるものとして現れはじめているあれから7年めの春。

ボクがやっていることは、
お金が回ることでは無いし、
誰かを直接助けるようなことでは無いのですが、

しかし、誰でも出来き、長く続けてゆけること、
そのことで日々がちょっとでも豊かななってゆくイメージを持てること。

そんなことをさらにきちんと言葉にしてゆけるよう、
その確かなパートナーとして、福島にじわり友人が生まれてくれてる、
「あれから7年」を1ヶ月後に控えた11日。

多くの方が夜の暗闇の中で「これは10年、20年てかかることだ」と直感したはずの日から、
あと1ヶ月で7年。

あらためて、みんながやれること、やるべきことって、
ほとんどすべてが今からがスタートできるようなことばかりのはずです。

そんなボクたちは、
自分の優しさや弱さなんてものを確認し合いながらも、
しなやかに強く、確かな1歩を重ねて歩んでゆけたらいいなと思っています。

82ヶ月め

2018 年 1 月 11 日 木曜日


今日は2011年3月11日から2,498日め
6年10ヶ月
82回目の11日です。

1月19日に福島市でオーガニックベースの食堂を営む「ヒトト」と
オトナに向けたワークショップを開催したり、花の絵の展示でご一緒させてもらいます。

ヒトト×小池アミイゴ 「春待ち人と」

ヒトトの大橋さんより、大江ファームでの子どもワークショップのアイデアを頂きました。
その前に福島のみなさんにボクを知っていただき、子どもと一緒に絵を描くことの意義を
共有しておけたらいいなと、今回のヒトトでの企画を考えてみました。

「だれでも絵が描けるワークショップ」
1月19日(金) 18:30受付開始 / 19:00スタート

表現の最初の一歩の幸せな記憶が楽しく蘇る絵の時間。
「わたし絵が描けないから」という人こそウエルカムです。

参加費:1000円/1drink付き
画材等こちらで用意いたします。
汚れても良いオシャレでご参加ください。

小池アミイゴの花の絵とヒトトの出会い
1月19日(金)-29日(月)11:30-17:00

これまで描きためた花の絵とヒトトの空間とのコラボレーション。
立春を前にした季節に、ヒトトのごはんと共に楽しんでいただけたらです。

アミイゴさんの絵は明かりがポッと灯ったように、あたたかく、繊細で力強い。
今回、念願叶ってアミイゴさんが福島市の土を踏む。
アミイゴさんと楽しく絵を描いて、ごはんを食べ語らいましょう!お待ちしております。
ヒトト 大橋祐香

食堂 ヒトト
福島県福島市大町9-21ニューヤブウチビル3F
アクセス/JR福島駅より徒歩13分
tel.024-573-0245
11:30~17:00(火定休)
http://www.organic-base.com/cafe/

小池アミイゴ作画の絵本「とうだい」や「peaceてぬぐい」などの販売も行います。

今回の発案者、ヒトトの店長の大橋さんから頂いたうれしくもくすぐったい言葉。

「ヒトト×小池アミイゴ 春待ち人と」が1月19日(金)からはじまります。
オープニングの19日はヒトトの夜営業に合わせて、
小池アミイゴさんの誰でも絵が描けるワークショップを隣のoomachigalleryで行います。
絶対楽しい夜になること間違いなしです!


もう10年近く前になるのかな、以前勤めていた服屋でアミイゴさんがTシャツを買ってくれたときのこと。
ラッピングを頼まれ、まだ勤めて間も無いわたしは慣れない手つきで服をたたみ、緊張しながらも一生懸命ラッピングをした。
アミイゴさんの視線がラッピングしているわたしの手元にあったことも、緊張感をより高めていたのかもしれない。
ラッピングをし、手渡したそれは不器用で決してきれいと言えるものではなかったかもしれない。
でも、それをアミイゴさんはとても喜んでくれ、どこでも買えるそのTシャツをここで買うことに決めていると、
人づてに聞いたのは少したってからのこと。

不器用でも丁寧な仕事でひとを喜ばせることができることをアミイゴさんが教えてくれたんだと、その時気付いた。

この出来事が、生きていく上でわたしの大切な基準となった。
そのTシャツを6年たってボロボロになっても、着てくれているのを知ったのも後々のこと。

そんな1枚のTシャツのご縁から、ヒトトが福島へ移転してからも福島へ思いを寄せてくれ、
お店に何度も足を運んでくださいます。

お店がはじまる頃からのふたつの夢。

ひとつは、アミイゴさんと福島でワークショップをしたいという事。
アミイゴさんの描く絵は力強くてあたたかい。心に寄り添うようにそっとある、そんな絵だと思います。
それはアミイゴさんが愛に溢れた人だからで、人柄が滲み出ている。
誰でも絵が描けるワークショップと、アミイゴさんの描く花の絵がたくさんの人に届きますように。

もうひとつは、福島のこどもたちと畑をつなげるイベントがしたいという事。
福島の誇れる美味しい野菜の力強い生命力を、それを育てるまじめな農家さんがいることを知ってもらいたい。
福島の風土を肌で感じれるような畑とこどものワークショップをあたたかい季節にと、
喜多方の大江ファームの大江さんとアミイゴさんと企んでいます。

ふたつの夢が一緒に実現できる運びとなり、
まずはアミイゴさんの花の絵をヒトトの空間で楽しんでいただけたらと思います。

誰でも絵が描けるワークショップは、こどもから大人まで気軽に参加できます。
アミイゴさんと楽しく絵を描きましょう。きっと新しい発見があるはず!

いや、テレますね。
熱烈なラブレターをもらってしまって、
これは頑張るしかありません。

でも、ボクが3月11日の震災後にやってきたことを象徴することだなと。

3月11日の悲劇を目の前にし、自分の無力を確認し、
しかし、その中でもひとりで出来あろうことを見つけ、
10年、20年と続ける先で、それを必要とする人に出会ってゆく。

ボクは政治家でも大会社の経営者でも有名なスポーツ選手や芸能人では無く、
そういった方々がスーパーマンのようにしてやれることが出来るはずはなく、
ただ、やはり同じ立場であろう日本の1億人以上の人の1人ひとりが、
ひとりでも継続してやってゆくことで出来ることをやって見されれたらいいなと思い、
今に至っているはずです。

岩手や宮城では震災後の割と早い段階で、
現地の必要に答えることをやってこれましたが、
福島県は震災被害に加え原発事故があったこともあり、
ボク個人ではどうにもならないことが多く、
フィールドワークを重ね絵を描くようなことは継続しながらも、
注意深くボクの出来ることを本当に必要とする人との出会いを待っていました。

世の中にはどんどん進めちゃっても良いこともありますが、
じっくり待たなければ掴めないものもあります。

地味だけどそんな姿を見せてゆくのも、
2011年3月11日以降に必要とされるマインドであるはず。

そして、そう出来るためには、
震災前に出会った自分にとって豊かだなと思えたものの中から、
自分にとって本当に必要だと思う価値観(美しさ)を削りだし、
ポケットに突っ込んでおき、いつでも触れるようにしておく必要もありました。

そんな価値観のひとつが、
以前栃木県の那須黒磯のSHOZO COFFEE のアパレルの店で働いていた
『大橋さんという人の丁寧な仕事っぷりの記憶』であったということです。

*最近知ったけど、当時の大橋さんは働き始めのハタチそこそこ娘さんだったんだ、、
 いまだに綺麗に働く人全てがお兄さんお姉さんに見えてしまう俺っす、、

震災後にその店を退職された大橋さんですが、
彼女との再会には、やはりボクが大切に思っている価値観や美しさに彩られた人の存在があり、
そんな方々の顔を思い浮かべられるということは、
ボクのものづくりの大きな力になってくれています。

そんなわけで、ボクは今回ひとりで福島に向かいますが、
しかし、ボク1人だけのなにかでは無く、
これまで出会ってきた多くの方のマインドも背負って行くのだということです。

そんな意味において、
ボクには「東京でなにか素敵なことをやっている人」なんていう肩書きは必要なく、
今回の企画においては大橋さんの相談の上、特別広い余白をとったものとして準備し、
さらに現場でのコミュニケーションのもと、今必要とされているものを作ろうと思っています。

うん、答えはボクの中には無くて、
福島に暮らす人の中から見つけたいです。

そんな今回の試みは小さなものでしか無いはずです。

ただ、ボクの歩んだ小道が、後に続く人にとって気持ちの良いものであればなと。
多少の険しさはあっても心地よい。
目を転ずる余裕があれば、道端に咲く名も無き花くらいには出会える、
これから10年20年と歩いてみたいようなものであればと願っています。

そして1月20日と21日は福島の奥会津の柳津の子どもたちと
去年の11月に続いてのワークショップセッション@斎藤清美術館 シーズン2!!

11月のシーズン1は思いっきりぶっ飛びドシンとした質感のセッションだったけど、
http://www.yakuin-records.com/amigos/?p=13426
今回はどうだろかね。

11月に浮上した幾人かのタレントちゃんたちと、
ガッツリ絵でコミュニケートするようなこともしたいなあ。

さらに、今一番大切に感じていること。

子ども達が本来持っている力をオトナが目撃し、
表現する子どもとのコミュニケーションを手にする。

そんなことが出来たらいいな。

しかし、そんなことは本当に必要とされているのだろうか?

こういうことも1つ1つ現場で確認しながら進めてゆくつもり。

たとえば19日の「ヒトト」でのワークショップも、
春に子どもたちとワークショップを開催する以前で、
関わるみんなでなぜそういうことが必要なのか、
そして、そういう現場ではどんなコミュニケーションが必要なのか、
そんなことを事前に確認しあう現場を持つという裏テーマもあるわけです。

こちら、参加も見学もウエルカム。
雪の深い時期で大変かもだけど、ここはひとつエイっと柳津まで足を運んでみてくださいね〜

いや、雪深いからこそ出会える日本の原風景なんてものも魅力です、柳津。

*斎藤清美術館
https://www.town.yanaizu.fukushima.jp/bijutsu/

*斎藤清美術館のイベントページ(11月の情報ですんません、、)
https://www.town.yanaizu.fukushima.jp/bijutsu/even……/workshop/