52ヶ月め

R0011991
今日は2011年3月11日から4年4ヶ月
1,584日
52回めの11日です。

今日から50日後、
8月20日から個展「東日本」を開催します。

3月11日の震災以降、同一タイトルで3度目の開催となる「東日本」という展覧会。
同一タイトルですが、
より「ひとり」に向かったボクの足跡を見ていただけるはずです。

小池アミイゴ個展「東日本」そして西日本漂泊
青山 space yui
8月20日(木) ~ 29日(土)

〒107-0062 東京都港区南青山3-4-11 ハヤカワビル1F  
Tel : 03-3479-5889 Fax : 03-3479-1913
http://spaceyui.com
open. 11:00~19:00 | closed. sunday

「東日本」をテーマに日本の各地を歩いて出会った美しい風景や花や人の営み。
ペンインティングやドローイングの作品と共に、
生活に根ざした唄を創造する音楽家とのコラボ映像を展示します。

2011年3月11日以降を生きるために必要な美しさを削り出して行く。
そんな考えの元で絵を描き、今回で3度目の開催となる「東日本」です。
2012年3月と21014年2月に開催し、その後1年をかけて西日本の各地を巡回させた展覧会は、
足を運んでくださった多くの人との間に、風通しの良い会話を生む現場にもなってくれました。
1枚の絵があるからこそ始まる会話。そんな経験の積み重ねは、絵の可能性を指し示してくれたし、
実は、多くの人が未だに3月11日で立ち止まったままであることにも、気付かせてくれました。
あれから4年めの夏。絵に出来ることはいよいよこれからだろうという確信は深まり、
展覧会のタイトルはやはり「東日本」で開催することにしました。

豊間ビーチ2014

震災以降定点観測的に足を運んでいる、福島県いわき市豊間のビーチ、
宮城県の塩釜や気仙沼、岩手県宮古の風景。

『東京からの視点』を疑ってみようと、
東北沿岸部から雪の津軽から南へと下った旅。

展覧会の西日本巡回の中、
大分から熊本-長崎-福岡と巡った初夏の旅。

瀬戸内を漂泊した淡路から尾道までの真夏の旅。

「復興」という言葉に縛られることなく「東日本」を眺めてみると、
描く風景の中に自然と人が登場し始めた今回。

ボクの描いた絵の前に立つ人
1人ひとりこそが主役であるような世界を思い描いた展覧会にします。

巡回
横浜市仲町台 YUI GARDEN
9/7(月)~9/19(土)日曜休み

MIYAKO2015047

2011年3月11日以前の世界のある日、
ボクより先にこの世を去ってしまった友人へかける言葉が見つからず、
どうしようもない気持ちのまま描いた菜の花の絵。

2011年3月11日に息子は1歳ちょっと。
彼に何を話してあげられるのか、何を話すべきなのか、
そんな考えの元、ひとりと会話するようにして描いた東北の風景。

この投稿のトップに置いたガクアジサイの絵の写真も、
やはり最近のパーソナルな経験(喪失)が見せてくれた風景だったりします。

こんな風にして
ボクはイラストレーションの仕事とは別に、
ごく個人的なモチベーションのみの絵を描き続けています。

それはごく個人的な行為だからこそ続けてこれたし、
だからこそボクならではの「作風」を形成してくれたはずだし、
なによりも、ボク自身が生かされてきたんだとも思っています。 

これを書いている今日の午後には
宮城県の気仙沼に向かい、
子どもたちを含めたみんなと絵を描くワークショップを開催します。

そんなご縁の1つひとつも、
ごく個人的な顔の見える関係を積み重ねてきたからこそ。

これから未来を生きる上で、
決定的な答えを口にすることは未だ出来ぬままの4年4ヶ月後のボクですが、
生きてるだけで丸儲けな日々を有り難く思い、
一個一個の現場でズルすること無く
出会う人と言葉の交換を続けてゆこうと考えています。

そうやって、ささやかでもスカッとしたものを創ってゆきたいんだよねー。

という、
2011年3月11日生まれ、
4歳4ヶ月の自分なんてものを発見してる夏です。

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