「聞くドローイング」9回め
「聞くドローイング」9回め
2015年8月2日午後1時30分頃、
自宅から神宮前までのタクシー内で
タクシードライバー65歳男性に「聞く」
+++
わたしなんか孫がいますからね、
それが戦争いっちゃうことなんて考えられないじゃないですか、
だから、やっぱり戦争は嫌ですよ。
でも、それだけじゃやってゆけないって人の話をきくと、
そりゃもう、まったく言ってること正しいわけで、
なるほどなあと思うわけですけどね、
でも、じゃあそれだけでやっちゃったら、
やっぱりダメなわけですよ。
その辺は、やはりバランスっていうんですかね。
いや、こういう仕事やってますから、
いろんな考えの人の話を聞くんですがね、
その度に「なるほどなあ」と、
やっぱりみなさん言ってることは正しいんですよ。
でも、そのひとつの考えだけでやっちゃったら、
どーなっちゃうんですか?って思うわけですよ。
でも、ああやって「反対」とか言って若い人がデモするなんて、
ちょっと前じゃ考えられなかったですよ。
いや、あんなふうに言えるってすごいことだなと。
でもああいうのが行きすぎちゃってもダメでしょ。
そこはやはりバランスなんですよ。
(その後、言論が暴力に流れぬための大人の役割などについて考えを交換)
でも、そういうバランスみたいなの、
年寄りがみんなだらし無くなってしまって、
結局みんな自分のことしか言ってないんですよ。
(その後、前職で関係のあった会社を経営する民族派団体の話へ)
やっぱり、ああいう人達の言うことって筋が通ってるんですよね。
感心しちゃうくらい国のこと考えている。
ほんと、言ってること正しいと思うんですよ。
ただ、これだけの考えでいっちゃうのはどうなんだろうかって、
どうなんですかね〜?
最近は若い人も増えてますよね。
お客さんで「運転手さん、そんなんじゃこの国はダメになる」とか
言われちゃうんですよ。
確かに言ってることは正しいんですよ。
でも、10年前は無かったですよ、こんなこと。
だからびっくりしちゃいますよね。
(結局、タクシーの運転手さんが一番バランスいいんじゃないですか?)
いやー、これやってる人って、その前に色々ある人が多いわけですよ、
遊んできちゃったていうか、まあ、いい加減なんですよ、わたしなんか。
(いや、でも世の中どんどん「あそび」の部分がなくなっちゃってるじゃないですか、「あれ言っちゃダメ」とかね。)
はあ、そういった部分では、どうなんでしょうかね、
色々な考えがあっていいと思うんですけどね。
(運転手さん、おいくつなんすか?)
65です。
(ああ、じゃあこれからっすね。)
いやーー、もうないですよ、
どう終わりにするかって、
それだけです。
(うーん、ご出身は?)
北海道、函館ですね。
それこそ自衛隊の方がいてね、
こういう人達がどうなってゆくんだろうとか、
(あ、そこで止まってください)
あ、はい、この辺でいいですね。
(オレ、絵を描いてるんですよね、運転手さん描いていいっすかね?)
いやー、わたしなんかダメですよー
+++
以上。
この帰り道もタクシーだったんだけど、
神宮前から家までのわずかな距離がけっこうな渋滞。
原因は代々木体育館で開催のa-nationに来場の人の「痛車」と
機動隊のバスとの縦列駐車によるもの。
2015年夏の東京の風景、覚えておこう。