下北沢の水曜日の『赤崎水曜日郵便局』

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先日は下北沢のビールの飲める本屋B&Bでトーク&朗読
『赤崎水曜日郵便局』刊行記念「下北沢で読む水曜日の手紙」
出演:小山薫堂×楠本智郎×遠山昇司

水曜日の出来事を手紙に綴り、
郵便局と想定された熊本県の赤崎の廃校になった小学校宛に送る。
すると、だれかの水曜日の出来事を綴った手紙が返信されてくる、
そんなアートプロジェクト。

全国から9000通も寄せられた手紙の中から、
珠玉の水曜日の出来事を選び一冊の本になりました。
赤崎水曜日郵便局_表_585

それがとても評判が良く、重版もかかり、
「もっとこの本を育てて行こう!」という
関係各位の気持ちが下北沢の夜に集結。

この夜、何本か朗読された手紙で描かれる、
その辺に生きる人の他愛もない日常の視線に出会い、
2度ほど泣き落ちそうなりました。

思うに、
今は多くの情報が圧縮され、閲覧可能な状態にあるから、
20年とか30年とかがちっとも「昔」でなくなってしまっている。

しかし、こうやって人のなんでもない日常に、
それもその人ならではの「言葉」で触れることで、
ペシャンコにされた時間がいきなり厚みを持つようになる。

今があって、ちゃんと昔があって、
そして未来を人の体温ほどに感じることが出来るようになる。

では、人はそんな言葉をどうやったらアウトプット出来るのか?

企画運営をされてきた楠本さんと遠山さんの言葉は、
多くのインスピレーションに溢れていて、
ローカルで人のコミュニケーションを生む楽しさも大変さも
たっぷり味わうことが出来ました。

そして、このプロジェクトに直接の関わりは持たぬも、
やはり熊本の人、小山薫堂さんの瞬発力ある言葉、
蹴り足が確かに地面を捉えた上で、
ひょいとモノの裏側を見せる「技」の妙。

ボクも描いた装丁の原画や挿絵のドローイングも紹介する場を持たせていただき、
(泣き崩れ直後の混乱で滅茶苦茶なトークになった、、)

その後もみなさんと言葉を交す時を得て、

うわーー!まだまだやれることあるなあ〜と。

そのためにも、
やっぱ一個一個のコミュニケーションの質を上げてかなくちゃだなあ〜と。
うん、ほんと良い夜になりました。

で、
『赤崎水曜日郵便局』に関しては、
都内いくつかの愛しき場所で、みなさんに出会っていただけることが出来そう。

そして、
これをきっかけに、みんなが熊本にラブラブな感じでアプローチすることも考え中。

この夜は期せずして熊本に由来のある方とたくさん言葉を交わしましたが、
ボクがやれること、やるべきことは「チャリティー」では無く、
未来を生きる上で必要とされるコミュニケーションを育てることなんだと、
確認することが出来ました。

そのために絵をどう活かしてゆくのか?
さらに想像力に酸素を送り続け、創作を続けてゆかなくっちゃです。

楠本智郎さんは赤崎のある津奈木町の「つなぎ美術館」の学芸員であり、この本の著者
http://www.akasaki-wed-post.jp
遠山昇司さんは31歳で映画監督でもあります。
http://magic-utopia.com

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