クリスマスソング


Tracey Thorn “Joy
今年の11月に発表されたトレーシー・ソーンのクリスマスアルバムは
こんなマインド世界が染まればなあ〜と思えるもの
今のボクのマインドにピタッと寄り添うものです

そのアルバムの中でカヴァーされていた曲

JONI MITCHELL “RIVER”

人は喪失の痛みもイマジネーションに変え
美しい唄に昇華することが出来るね

そしてRIVERと並びボクの好きなクリスマスソング


The Pretenders “2000 Miles”

やはり激しい喪失から生まれた曲だけど
2000 Miles という距離が人と人と距離であるのと同時に
人の想像力が空高くから降ってくるとしたら
それは2000マイルくらいの高さからなんだろうなあ〜と

パーソナルな痛みも世界に対する想像力に変えることが出来るんじゃないか?
そんなことをハタチそこそこのボクに思わせてくれた1曲

この曲と同じ頃出会った
これはクリスマスソングでは無いのだけど
一カ所だけ「クリスマス」と唄われている部分があり
この季節になるとDJでプレイしていた曲

Robert Wyatt “Shipbuilding”

オリジナルはエルビス・コステロ

今から30年前の1982年
イギリスとアルゼンチンはフォークランド諸島の領有権を巡り戦争をしました

戦争が起これば造船場が再開され
仕事を手にする事が出来る
それでカミサンの冬のものコートも
子供の誕生日に自転車も買ってあげられる

任務についた息子はクリスマスまでには帰ってくるよと言ったけど

しかし
ボクの造る船は人を殺すための船なんだ

++

70年代のイギリスはとんでもない失業率の中にあり
その反動でPUNKやSKAのムーブメントが興ったりしてた

そんな状況を保守の立場から小さな政治を訴え
経済をドラスティックに叩き直そうとしたのがサッチャー首相

その強引なやり方に対して庶民は猛反発したのだけど
それを静めたのがフォークランド紛争と言われる戦争

しかし、それはやはり戦争なんだと
美しく静かな曲で「NO」を訴えた曲

今の日本でこそこんな曲が生まれるべきだと思わないかい?

そしてそんなことを静かに考えるのが
クリスマスであってもいいんじゃないかな。

ボクがクリスマスに対してそんな風に思うようになったのは
幼稚園に通うかどうかの時に父から語ってもらったクリスマスの話

それはやはり人の想像力の可能性を全肯定した静かな話でした

それから何年か後
NHKで放映されてたチャーリーブラウンで
ライナスが同じこと語っていたのを聴いて

A Charlie Brown Christmas (The Meaning of Christmas)
「やっぱそうだよなあ〜」って
ボクは世の中のクリスマスのバカ騒ぎと一線を引いた
日本の社会の中では「ひねくれた」と見られる青春時代を送るのだけど

おかげでジョニミッチェルやトレーシーソーンの表現に出会えたし
恩師である長沢節センセイが「クリスマスにバカ騒ぎするなんてバカみたい!」と語るのに
“すなおに”うなずくことが出来たんだ

そんなわけで
みなさんのクリスマスが心安らかな時でありますよう
そして
戦争とかバカなことが世界からなくなりますよう

2012
1224
PEACE!!

それにしても
60年代のチャーリーブラウンを彩る
ビンス・ガラルディの音楽の素晴らしさ!

登場人物1人ヒトリのセリフまで音楽のように聴こえてくるマジックを生んでるよね!

クソのような時代でも、
もしくは、だからこそ、
創るべきものはあるよな〜

コメントをどうぞ