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息子の学校が休校になったので。5週め

2020 年 4 月 6 日 月曜日


2020年3月30日

息子休校からの春休み29日め。
志村さんの訃報に触れ、ざわつきしおれそうな気持ちはどうしようもなく、
通学路の途中の土手にへばりついていた西洋タンポポを描きました、
茎が短く首をすくめるようにして、しかし根を深く張りロゼット葉をガッと開いて、
何があっても生きてやる!みたいな面構えが頼もしいなあ〜と。

描く手にどうにも力が入ってしまい、
やはりザワザワした仕上がりになってしまったけれど、
しょうがない、これが今のオレです。

で、小学4年男子はどうしているかと。
うーーむ、流石に生活習慣を維持するには長すぎる休み。
最近ではすっかり布団がお友達になってるではないか。

漢字ドリルやりな!と言ってみたが、
そうだ、息子が気に入っている工藤直子さんの詩の朗読をやってみよう!と。
今日の一編を選び、詩の風景に似合う色の色鉛筆で詩文を紙に書いて、その後音読。
などという字面で皆さんから「ステキ〜」なんてお言葉をいただきそうだが、
いやいやなかなか最初の一歩が踏み出せない。
ちょっとした文字の描き損じが気にくわない、
俺のアドバイスが気に食わないと涙する、、
いやこりゃ大変な投げかけしちまったぜ、、
でも根気強くコミュニケート重なると、
ある瞬間からモードに入り、
なんとか彼らしい手数の少ない余白たっぷりの着色詩文の完成。
朗読の映像は結局布団の中。
しかし、しょっぱなにこんな詩を選ぶかなあ〜、4年生。

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2020年3月31日

休校から春休み30日め。
学校近くの八百屋の軒先の水仙を描きました。

息子は保育園に通っていた頃から八百屋のおじさんに挨拶していて、
並んでる野菜や果物について質問したしたり解説したり。
そんなわけでボクも八百屋さんとの挨拶が習慣になり、
そんなキッカケでさらに街の方へのあいさつは広がり、
住み始めて20年ほどの街を地元と呼べるようになりました。

ボクの場合SNSで繋がっている人の多くが心ある小さなお店屋さんだったりするので、
日々苦渋の声に出会う今。

心ある友人たちに「自粛」を言わせてしまうことに違和感を感じるぼくは、
しかし皆さんのために何か出来るわけではなく、
ただその苦渋の声に耳を塞ぐことなく、共に闘う意識であろうと思います。

自粛じゃなくて、共に闘う。

そして息子ともともに闘おう!と。
今日も夕方にリフティングの練習。
フと目をそらした瞬間「やった!5回」と息子。
30日めにして5回。おめでとー!

そして30日。
つくづく家で子育てに奮闘するカーチャンたちの凄さを実感!
(もちろんトーチャンの場合もあるが)
子どもがいて家事やって仕事してやってたら、1日はあっという間だ〜〜!

今はコロナで大変だけど、
これは働き方や子育てのスタイルなど世の中セーノで思いっきり見直せるチャンスだと、
心の隅に置きながら、
息子とズブズブの日々を楽しんでゆけたらだぜ。

ちなみに水仙の花言葉、いくつかあるようだけど、
1つは本日ジャストなので調べてみてください。


2020年4月1日

息子休校から春休み31日めは雨。

1日部屋の中ではおかしくなると、
YouTubeでNHKのテレビ体操とラジオ体操を連続で見ながら体操する父子。

Eテレで流れていたペンギンが出てくる海外アニメ「きみのおうち」が可愛くて見てたら、
内容素晴らしすぎで背後から息子のすすり泣き、、
ならばと原作”LOST and FOUND”をAmazonで見つけソッコーぽちり。

なんてことしてると昼メシの時間。

雨だし外に出るのもアレだし、
よーっし!オヤジチャーハンだっ!とフライパンぶん回す。
が、オヤジの塩加減は薄すぎなのか、息子〜、、

Amazonプライムで見続けているスラムダンクは海南とのラスト10秒の回。
息子にこれはアニメ史上に残る名シーンだからオマエ絶対泣くぞ!なんて伝え仕事してると、
やはり「泣けたー、、」だって。

先日から始めた着彩詩文と音読チャレンジ、
今日は同じく工藤直子さんの、教科書に載っていて懐かしいという「ふきのとう」をチョイス。

決してノリノリでやってるチャレンジじゃないので、
描き出すまでアクビを連発、屁を連発、トイレには2回行くで、
隣で仕事してるオレはイラっ、、

が、振り返れば俺はもっと酷かったはずだし、
小4アミイゴは絵もそんなに描いてなかったぜ、、

そういや今日から新年度。

お世話になった小学校の先生の数人が転任。
御礼を伝え、エールを贈りたかったがなあ〜、、

ところで息子は今日から5年生?

まあいいや、さらに休校が伸びたとしても、もはやオヤジの腹は座っているぜ!
などなどズタバタの合間にふきのとうを殴り描きの四月馬鹿。

志村さんの追悼番組でメシが食えなくなるほど笑い転げる息子に救われる。
志村は死なないと語った高木ブーさんに涙。

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2020年4月2日

息子休校から春休み32日め、
休校が5月6日まで延長決定の今日、
ベランダでチューリップの花が咲きました!

2年前に富山県で球根を買って、去年開花。
そのままプランターを放っておいたら、
去年よりひょろりとした、
しかし、去年より色っぽい娘さん開花。

嬉しいねえ〜と、
息子の朗読も越中の娘さんとのツーショット。

絵の方は描いては消して、描いては潰して、
心がヘトヘトになった辺りで開花。

俺の雑念、花にはお見通しってことだな。

さあまた1ヶ月!
共に闘おう!!

そして、
花の絵はさらに増える。

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https://www.instagram.com/p/B-e2bBjFE2p/?utm_sourc……_copy_link


2020年4月3日

息子休校からの春休み33日め。
プランターに生えてた雑草、と思ったら、小さな花が1つ。
あ、これは勿忘草であった。
今年も、1輪ではあるけど忘れずに咲いてくれたんだ。
まさに forget me not.

息子は昼前に髪を切りに。
カミさんが深い信頼を置いているヘアサロン、
これもまたご近所さんですれ違っているうちに仲良くなったご家族経営の店で、
安全には充分注意しているからとの言葉も添えて頂いてのこと。
有難いなあ〜。

で、息子にはもっと体を使わせなきゃと。
声を出すことやってやろうと、なんちゃってボイストレーニング、
からのKING GNU と米津玄師熱唱。
マジで歌うと2曲でヘトヘト。
ご近所さん、大丈夫だったか??

そしてリフティングは6回成功!
いや、まあ、他の子と比べたら回数は少ない。
が!! 1ヶ月で3倍出来るようになったぜなぁ!

そんなこんなをやっていたら、1日は今日もあっという間。
てか、金曜日だっけ?今日、、
水曜日くらいの気持ちでいたのだが〜〜〜。

てか、結構やってきた仕事の請求書、
ほとんど出していなかったぜぇー、、

まあいいや。

ちっちくせえ花が咲いたことや、
リフティングが昨日より1回多くできたことの喜びで1日が終わる。

生きるに足るということだろう。

日本看護協会の会見での会長さんの言葉の確かさ、
現場に対する情の深さに感激。
リーダーの資質ある人ってちゃんといるなあ〜。

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2020年4月4日

休校から春休み34日め。

地域の先輩のお家に用事がひとつ。
息子とジョグで行き、理想的に手をかけ過ぎずていない庭で立ち話。
足もとに生えていたゴキョウを、その庭のイメージに引っ張られ、
なんだが免疫力高めのタッチで描きました。

土産で頂いた庭の夏蜜柑と金柑、酸っぱくて美味かったなあ〜。

帰り道、見事に咲いている桜の木に出会い、
2年前に切られてしまった桜の老木を思い出し、息子すすり泣く。

コロナなんやかやではあるが、少し遠回りして、
さらに街に咲く桜の樹をいくつか見ながら帰ってきました。

家に帰るとカミさんの実家からタケノコやセリなど届く。
食べきれない分はご近所さんにお裾分け。

ここ数日続けている詩の朗読も免疫力高めのものをチョイス。

息子にとっては、隣の家の駐車車に椎茸が1つ落ちていたのが大発見でもあった春の日だった。

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2020年4月5日

息子休校から春休み35日め。
道端に咲き始めたポピーを描きました。

今にも折れそうな身体で、
しかしタフで可憐でセクシーな姿に一目惚れ。
てか、そうかもうそんな季節かあ〜、、

と驚いている間も無く、
明日は息子は始業式で登校。
ボクも新入生の案内の係りで登校。

そうしたことには、必然もあるし、
出来れば避けたいこともある。

ともかく、子どもたちにとって何がベストなのか、
そして、
感染拡大を抑えるにはなにをやるべきなのか、

発想のせめぎ合いにならざるを得ないことではあるが、
しかし、顔の見える関係の人たちとの間で、
ある部分では楽しみや喜びを感じながらやってゆけたらいいな。

それにしたって失われた3月は悔しぜ!と、
桜咲く小学校の風景も描いた日曜日。

創立90周年の今年、
この絵も何かのお役に立てたらいいな。

いや必ずお役に立てましょう。

105ヶ月め

2019 年 12 月 11 日 水曜日

今日は2011年3月11日から3,197日
456週と5日
8年9ヶ月
105回目の11日です。

10月31日未明に起きた首里城の火災は、
この場所を愛するボクにとって受け入れがたい出来事でした。

自分に出来ることは絵を描くことだろうと、
40号Mのボードに心象風景としての首里城を描きました。

こちらの絵はA2サイズくらいに印刷出来るデーターになっています。

今後チャリティーなどお考えの方でこの絵を使うアイデアのある方は、
無償で提供いたしますのでご連絡ください。

11月23日は、渋谷区代々木の”はるのおがわプレーパーク”で絵の具遊び。

9月30日に福島県福島市の清明小学校1年生と絵を描いたセッションの、
渋谷区へのおすそ分け企画。

福島からママさんに連れられやって来た3組の子どもたちと、
代々木の子どもたちとワイルドなセッションです。

代々木と福島の子どもたち、それぞれ経験も突破力ある子たちです。
その中でも特にコミュニケーション能力高い子がコアとなり、
オトナの思惑など蹴散らし破壊に破壊を重ねたクリエイティブな時間。

氷雨降りそぼる初冬の公園の水溜りに飛びこみ奇声を上げる子どもたちを見ながら、
母たちは代々木と福島の子どもたちの遊び場についてオープンに語り合う。

「フクシマ」というワードに言葉が出なくなってしまうオトナは今もいます。

ボクはそれを否定するつもりは無く、
ただ、子どもたちが元気に自分を発揮している姿に触れることで、
解凍さる言葉というものはあるなあと。

この日も福島県に対しての思い込みがいくつか解凍され、
「ではなにが必要なのか」という前向きな会話が交わされていましたよ〜

それにしても、
泥遊び用の着替えがゴソッとストックされている”はるのおがわプレーパーク”の底力!

代々木と福島とで経験のシェア。
このセッション、次はまた福島で開催されるかもね〜

そんなわけで、5メートルの壁画一気に完成!

福島チームは代々木八幡の銭湯にGO!!でありました。

ところでこの絵の具遊びは、
渋谷区が推進する”アロー プロジェクト”に紐つけしてありました。
http://shibuya-arrow.jp

渋谷駅周辺での発災時に、渋谷来訪者を一時退避場所である
青山学院大学と代々木公園にアートの矢印で導くプロジェクト。

リンク見てもらえたら分かるように、
イケてるアーティストが感性と筆を振り切るローカル最先端な発想。

が!こんなんこそ子どもたちとやったら楽しいだろうし、
前例をひとつ作っておけば、被災地なんて呼ばれているエリアに落としこむことも出来るだろうと、
区役所ご担当者に相談し、プロジェクトの名前をお借りし代々木にドロップ。

子どもたちが塗り込んだ絵には、
実は事前に矢印が描かれていて、

マスキングテープを剥がしてみると〜〜〜、

子どもたちのワイルドとのコントラストも眩しく一時避難所を指し示す矢印登場!
スタッフ一同「おおおーー!」な仕上がりと相成りました。

作画完成時、土砂降りの中わざわざ区長の長谷部さんも駆けつけてくれるも、
「矢印描いてないじゃん!!」などと、、
いやいや、まあ見ておいてくれと「USA」をダンスしながら代々木公園の方を指差しときましたが、
はい、やることやっていますよ〜!


福島と代々木の子どもたちとの「アロープロジェクトやってみた壁画」は、
来年1月いっぱいくらいまで”はるのおがわプレーパーク”物置小屋壁面にて、
西参道を行き交う人々に緊急時の避難所を指し示しつつ、
街にワイルド&セクシーに寄り添ってまいります。

本年度最重要案件、
宮城県の唐桑半島にある家族経営のお店”プランタン”様のロゴを制作。

この度無事に店舗に看板として設営したとの連絡を頂きました。

津波で流された店を、古民家再利用で店舗名も営業内容も改め再建したのが5年前。
ボクは友人の導きでこの店と出会い、ワークショップなど開催。

ご一家の地域に向けた愛ある眼差しとそれに伴う身の丈いっぱいに頑張る営業の姿に感激。
すぐにこの店のファンになりました。

「カラクワのプランタン」なんて聞いて、何かオシャレなものに出会うのか?なんて思うも、
行ってみれば人んちの居間。

「茶処」を謳う店内はどこまでも手作り。
が、トイレに美しく設けられたオムツ替えのスペースに、このご一家のなんたるかを見た。

なにより、提供される食いもんがうめーのよ。
カフェメシなんつー虚弱なものじゃねえ「ザ・食いもん」認定。

今回5年のタイミングで地域商工会などの助言と助成を受けてロゴの刷新や看板作りに着手。

あらためてご一家にとってこの店はどんなものなのか、
店名の再考なんてところから店を一軒立ち上げるくらいの会話や、
現状ご家族で行える接客のオペレーションの確認や、
未来のご一家のあり方も想像したコミュニケーションを重ねこんなロゴを制作。

が、なにか足りないなあなんて悩んでいたところ、海老茶色のご指定を頂きPC上で色変換。

ふわっと浮かぶご家族の顔!
お互いいい仕事したなあ〜!です。

今回のデザインには地域の「cafe縛り」なんてレギュレーションもあったのですが、
逆に『唐桑が今後必要とするデザインをこの店から発信』なんてことも込めています。

送って頂いた看板の写真を見て思うのは、ボクの考える「復興」という言葉の意味。

被災があり悲しいことも辛いこともあったけれど、どうにか生きる最低限の状況が整った後、
そこから未来を生きるためのアイデンティティを手に出来たパーソナルな心情。

国や県、大企業の描く復興からしたら些末なものでしかないだろうけど、
そこには人ひとりが生きてゆく意味が込められているし、
これは必要とする人にたやすくシェア出来ることでもある。

あの日から9年を前に掲げられた看板が、
地域再生の灯台の灯りのように見えたらいいな。

プランタンは春を意味するフランス語。
ここからまた新たなスタートだね〜
これからもよろしくねー!

プランタン
〒988-0534 宮城県気仙沼市唐桑町宿浦409-2
0226-25-8077
FBページ> https://www.facebook.com/prin.non/

5度めの「東日本」終了

2019 年 1 月 23 日 水曜日

青山のspace yuiで5度めの開催となったボクの個展「東日本」
1月19日に無事に会期10日間を終了することが出来ました。

年明けのゆったりした空気の残る1月10日に始まり、
足を運んでくださる方の口コミで、お客様が加速度的に増えてゆき、
最終日の賑わいはこれまでで一番ではなかったかと。

そんなワサワサした瞬間でも、しっかり作品や空間を楽しんでくださり、
ボクに温かな声をかけて下さったみなさんに感謝いたします。


最後のお客様は同業の方。

閉廊時間ギリギリのタイミングだったけれど、
それでも1点1点の絵にしっかり慈しみの視線を注いで下さる姿が、
なんだかとても美しく思えて、
今回の展覧会を記憶するものとして、1枚写真を撮らせてもらいました。

足を運んで下さった方お1人おひとりが、
それぞれの時を大切にされ、
1枚1枚の絵と語り合うようにして向き合って下さった展覧会。

震災から8年、5回続けてきたことでボクの中で像を結んでいった、
消費されてしまわない表現のあり方。

向き合う人の想像力を信じ、
心の奥に埋まっている「その人なりの美しさ」を掘り起こせるような
絵やイラストレーションのあり方を、さらに追求してゆける力を得られた、
青山での1枚の絵を介したみなさんとの語らいの10日間だったはずです。

これまで以上に東北の、いわゆる被災地と呼ばれる土地以外を描いた絵が多かった今回。

会期を通して自分の視点を振り返ってみると、
北海道の知床でも、熊本の天草でも、
そこに東北的な価値を見つけようとする目でいた自分に気がつきました。

生と死が隣り合わせの冬の厳しさを擁する知床では、東北で感じた温かさを、
とりあえず人が生きてゆけるであろう天草の温さの中で、東北で得た凛とした清涼感を、
それぞれの風景から削り出したような「ポスト3・11」の僕の視線。

もしくは水俣。

東北を描き続けた先で、熊本の津奈木町のつなぎ美術館にご縁が繋がり、
その隣、幼い時から見てきたニュース映像やユージン・スミスの写真で、
ボクの中ではモノクロの世界だった水俣が、絶対的な夕焼け色に染まり、
その豊かな色彩の変化の中で、東北の太平洋沿岸で失われたものを想像した時間。


これまでの5回を振り返ってみます。

2012年3月の1回めの「東日本」は、
2011年3月11日の時点で1歳3ヶ月だった息子に、
将来「震災」や「被災」を自分の言葉で語れるようにと、
ともかく弾かれるようにして巡った東北で、
思いがけず出会った美しさにクラクラしたまま、
思いつくままの言葉を絵にしていった展覧会でした。

2度めは2014年1月末
東北でのフィールドワークを重ねる中、
「確かなひとり」に出会い、言葉を交わす中、
それまでに出会ってきた東日本から、余計な言葉をそぎ落とし、
心に飛び込んできたシンプルな言葉にフォーカスし、絵を描き始めた展覧会。

3度めは2015年夏
過去2回の「東日本」を、主に西日本に巡回させていった中、
今まで以上に柔らかなの視線でローカルと向き合う術を手にし、
東日本から西日本へと漂白していった、ごく私的な東日本の記録。

4度めは2017年1月
東日本で手にした世界観や絵の技術を「とうだい」という絵本に結実させ、
これまで描いてきた絵を社会で活かす発想や、
今まで1人でやってきたことの隣に並走者を見つけられた頃。
会期を終えた時、少なからずの疲労感を感じ、
次は確かな並走者の必要を言葉にするも、展覧会は”つなぎ美術館”へ巡回。
今に繋がる人との確かな関係の構築が始まりました。

そして5回めの今回。
人との確かな関係は、作品からさらに余計な言葉をそぎ落とし、
絵がシンプルになった分、それを介して接する人との会話は、
よりスムースに饒舌に深めることが出来たかもしれません。

もっとも、
「人との確かな関係」の中には、
どうしようもない喪失がいくつも含まれています。

父の死や、古くからの友人、お世話になった先達、
震災があったからこそ友人になれた人、などなど。

「サンテンイチイチ」などと記号的な言葉で語られ、
放っておけば風化し、ある意味消費さえされてしまうことに対し、
ボクという人ひとり分の血肉を与え、考え、言葉にしてゆく作業には、
決定的な喪失が伴うことだと、想像はしていたけれどね、
現実はとてつもなく容赦無いものです。

それでもボクたちは、
足元に咲く名も無き花視線を投げかけ、
その美しさを記憶してゆかなくちゃならないんだ。

そう思える強さを、
やはり東日本を通して出会ってきた1人ひとりから学んできた8年です。

6回めの開催はあるのだろうか?

その答えを先回りせず考え続けるのは、
2011年3月11日の夜に直感したことに準ずるとして、

そもそもこんな展覧会の必要を感じられない世界であることが
一番なんだけどなあ。

5回めの今回、「東日本」というタイトルの必然についてずいぶん考えたけど、
会期を終えた今、まだ必要としている人ばかりであることを、
南青山のspace yui という美意識の現場で確認出来た2019年1月。

個人的には「イラストレーション」というものの日本語化みたいなことを、
漠然と考え始めています。

今の日本だからこそ生まれる美しい何か。

それも答えを焦ること無く、一歩一歩。

今は「東日本」という展覧会を3月の宮城県塩釜に持ってゆく準備を進めています。

個展「東日本」5回めの開催

2019 年 1 月 1 日 火曜日


2012年3月の開催から5回めとなる「東日本」と名付けた展覧会です。

小池アミイゴ個展「東日本」そして「旅する日本語」原画展
2019年1月10日(木)-19日(土)
・日曜日休廊
11:00~19:00・最終日~17:00マデ

SPACE YUI
〒107-0062 東京都港区南青山3-4-11
早川ビル1F
TEL.03-3479-5889
http://spaceyui.com/
会場の都合上、お花等のお心遣いは謝辞いたします。
前回までの横浜仲町台への巡回展は今回ございません。

「あの日から8年」の今、絵だからこそ出来ることはこれからが本番と確信し、
今回もこのタイトルで展覧会を開催することにしました。

=展示内容=
日本各地を巡り描いた風景や花、人の暮らしの絵
天草や知床を描いたスケッチによる映像作品
羽田空港第1ターミナル出発ロビーで展開中の「旅する日本語」の原画
近作の絵本の原画で今回のテーマに沿うものなど。

yuiでは絵の販売と共に、絵本「とうだい」や「うーこのてがみ」
yui企画によるジークレー版画や花の絵のポストカードセット
オリジナルTシャツの販売も行います。

東日本大震災を機に巡った東北の太平洋沿岸部、もしくは「東日本」と呼ばれた地。
そこでの人との出会いは、ボクに絵を描く大きなモチベーションを与えてくれ、
そうした人との繋がりやそこから生まれた作品は、ボクをさらなる土地へと向かわせ、
また1枚と絵を描くモチベーションを膨らませ続けてくれています。

今回5回めの開催となる「東日本」では、知床や天草など新たな土地での発見や、
個人的なモチベーションで描いてきた絵が、イラストレーションとして昇華したものなど、
同一のテーマで5回続けて来たからこその「今」を表現してみます。

特に小山薫堂氏と羽田空港第1ターミナル出発ロビーで展開中の「旅する日本語」では、
1辺4メートルほどのサイズにレイアウトされ展示されている絵の原画が、意外と小さいことなど、
イラストレーションという仕事の面白さにも触れてもらえるはずです。

「平成最後の」とか「TOKYO2020を前に」など、
世の中のザワザワと一線を画したところで、
ボクたちがこれからも大切にしてゆくべき美しさについて、
心穏やかに語り合えるような展覧会であろうと願っております。

寒さ厳しい時でありますが、
みなさんどうぞごゆるりと足を運ばれていただけますよう、
美しい空間を創ってお待ちしております。

なお、
今回の展覧会は内容を改め、3月2日~10日の期間で、
宮城県塩釜市の杉村惇美術館でも開催いたします。

東日本で受け取ったもの、
確かな形でお返ししてゆくあれから8年の春です。

熊本県のつなぎ美術館で展覧会開催 4/29~7/17

2017 年 6 月 20 日 火曜日


人生初の美術館での展覧会です。
(しばらくこのポストをブログのトップに固定しておきます)

東日本から熊本へ 3月11日から始めたこと 小池アミイゴ展
2017年4月29日(土・祝) – 7月17日(月・祝)
水曜日休館日
熊本県津奈木町“つなぎ美術館”

入場料:一般300円、高・大生200円、小・中生100円
開館時間:10:00 ~ 17:00 (入館は16時30分まで)

=つなぎ美術館=
熊本県芦北郡津奈木町大字岩城494
電話:0966-61-2222
http://www.town.tsunagi.lg.jp/Museum/

東日本大震災の発生した2011年3月11日から考えてきたことは、
風景や花の絵、人の暮らしを描いたドローイング、
絵本「とうだい」の原画などに昇華しました。

今回はこれまで描いてきた作品や絵本の原画、ドローイングによる映像作品など、
88点の作品で会場を構成した展示をいたします。

ボクが3月11日からはじめたこと、そのすべてを語れるわけではありませんが、
風通しの良い絵の空間を創ってお待ちしておりますので、
みなさまぜひ「1枚の絵があるからこその生まれる会話の現場」として、
つなぎ美術館を楽しんでいただけたら幸いに存じます。

アーティストトーク
「ボクが3月11日から始めたこと」

4月29日(土・祝) 13時30分~14時30分
つなぎ美術館1階展示室
定員:50名(事前申し込み不要)
*終了しました。

ワークショップ
「小池アミイゴのだれでも絵が描けるワークショップ」

6月11日(日曜日) 13時30分~15時30分
会場:つなぎ美術館アトリエ
対象:小学生以上(小学生低学年は保護者同伴)
定員:10名(要事前申し込み・先着順)
参加費:無料
*終了しました。


(さらに…)