「赤崎水曜日郵便局」

赤崎水曜日郵便局_表_585
KADOKAWAより1月27日に発刊される本の装丁画をペインティングで、
季節ごとに区切られた章の扉絵をドローイングで描いております。

「赤崎水曜日郵便局」
http://www.kadokawa.co.jp/product/321506000205/

熊本の海沿いにある町、赤崎の廃校になった小学校のポストに
日本中から届けられる「水曜日の出来事を綴った手紙」

アートプロジェクトとして行われた
人の日常を交換する試みに届けられた言葉たちは、
閉塞感に覆われた今の社会に小さな風穴を開ける力を持ち、
これから未来を生きる上で真に必要なものを気づかせてくれます。

そんな人の愛しさが詰まった1冊は、
この本に関わるみなさんすべての
「良い本にしよう」という丁寧な気持ちが束ねられ、
手前味噌で恐縮ですが、
実に美しい本に仕上がったと感激しております。
水曜日のドローイング001_585
デザインの那須彩子さんと編集の谷村昌平さんは、
去年の夏に開催した「東日本」というボクの展覧会に足を運んでくださり、
作品1つひとつ、その背景にあるボクの考えにご理解と愛情を注いでくれた上で、
この仕事の依頼から始まりフィニッシュまで、
密なコミュニケーションを重ねて下さいました。

そのおかげで、ボクは実力以上の何かを作れたはずだし、
誌面の中で出会う自分のドローイングにちょっと泣けてしまうような、
人の手で作られたならではの熱を感じる本になったはずです。

それはボクの次に向かう力にもなりうるものです。

瀬戸内ドローイング113
この一冊に綴られていることは
『なんでもない人たちのなんでもない水曜日のこと』だけど、
今はこんな「なんでもないもの」を必要としている人ばかりだろうなと、
友人知人の何人もの顔を心に浮かべながら思っております。

この一冊がこれを必要とする人の手に届きますよう。

それぞれの方の日常に寄り添う言葉たちでありますよう。

ボクのイラストレーターとしての仕事は終わっておりますが、
この1冊をボクも生かしてゆきたいと願っております。
赤崎水曜日郵便局w帯_585
「赤崎水曜日郵便局」
発売日:2016年01月27日
電子書籍配信日:2016年01月27日
定価(税込): 1296円
A5判
ISBN 978-4-04-731994-3-C0095
角川マガジンズ

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