101ヶ月め


今日は2011年3月11日から3,075日
439週2日
8年5ヶ月
101回目の11日です。

7月19日20日と岩手県の岩手町で子どもたちと大きな絵を描いてきました。

人口12,000人ほどの町をいかに維持し盛り上げてゆくのか?

地域おこし協力隊で町の運営に関わっているグループからのお声掛けで、
3月に町を歩いてみて、まずは子どもたちの元気を町の方々に伝え、
そこから町を健全に育ててゆくための会話を持ったらどうかと提案し、
実現にいたりました。


ワークショップの現場は、町内に3つある小学校のうち、
一番児童数の多い沼宮内(ぬまくない)小学校の子どもたちが利用する学童保育の施設。

図書館や子どもたちが伸び伸びと遊べそうなホールも併設された立派な施設。
自然豊かな土地にあって、この環境は素晴らしいなあ〜。

岩手町の子どもたち、とても元気でいい子です。

「いい子」と言っても、オトナの言うことに従順ってことじゃなくて、
元気だけど優しく、ちょっとしたことに気づき人を尊重する力があるって感じかな。

いやいや、絵を描く局面局面、もうめちゃくちゃですよ、、
しかし、やはりどこかに優しさが通底している。

他の土地で出会うことのあるピリピリしたものは無く、
大らかに優しく元気。

地域はこの子たちをこのまま無事に育ててゆくことが、
この町を豊かにしてゆくことの一番の力になるんだと思いました。

ここで生まれた作品は、
新幹線の”いわて沼宮内駅”の構内にお盆の期間まで展示してもらっています。

こうしたものは基本「何が描かれているかわかんねえな〜」と言われるものと考えています。

ただ、そうして通り過ぎる人の中のひとりでもいいから、
「岩手町の子どもたち、すごいな!」と気づいてくれる人が現れ、
町や子どもたちの未来に力を貸してくれたらいいんだと思います。

地域振興は、公共事業投入や「中央」からやってきたコンサルタントの力技などで進められてきた部分があり、
しかしボクたちが目指すのは、もっと気の長い、持続可能で豊かな社会を創ることだよね。

一気に変化を求めるで無く、じっくりと聞く耳を持ったコミュニケーションのもと、
たとえば接するオトナが「そういえば俺もあんなだったなあ〜」なんて、
子どもたちが絵を描く姿に触れ、自身の生まれ育った土地での歴史を振り返る、
そこに掛け替えの無いものを再発見する。

そんなことだと思うんだよね。

で、それはまだ震災の爪痕が残る場所でやれるイメージは、ボクの中には無くて、
しかし、岩手町なら出来る。

人口12,000人に自治体が、街づくり人づくりといった部分で、
突然日本のトップランナーに躍り出る可能性はある。


町で始まった美術館のあるエリアの新たな楽しみ方の発見など、
今後ボクも緩やかに関わってゆくことがありそうな岩手町。

豊かな自然の景観。

北上川の源流を有し、
坂上田村麻呂の名前の刻まれる歴史。

たとえば「沼宮内」(ぬまくない)なんて言葉のアイヌ由来のロマンチシズム。

群馬生まれのボクが「懐かしい〜」と声に出した、
人の心が確かに込められた田園の美しき景観。

2015年を最後に廃校になった小学校の美しさ!

東北太平洋沿岸部が、震災後その姿を大きく変えている中、
岩手町が今の日本の中で担う役割、確かにあるなあ〜。

2時間に1本だけど、東京と直通の新幹線走っているしね。

ここまで町を育ててこられた先人の意思や知恵を尊重しつつ、
さてここでどんな未来を創造したら良いのか、
楽しみだな〜

願わくば自分の描くものもお役に立てるよう、
しっかり準備すると共に、さらに見る目や聞く耳を育てておきますね!
岩手町。

この1ヶ月は子どもと交わることが多かったです。

ダンボールの写真は東京の天王洲でのワークショップ。

新しすぎる街で過去に何度か繰り返して来て今回、
やっとこの街で暮らす人との距離が縮まったイメージ。

こちらは毎年恒例になってきた湘南T-SITEのLIFEsonの夏祭り。

今年は昨年に続き提灯作りと、あらたに花笠作り。

盆踊りチームが来てくれるってことで、より和なテイストを提案してみました。

オシャレでスタートした店も、
「和」だしヤンキーテイストでさえある。

こういうのいいなあ〜と思っていると、
参加者が「毎年これで正月迎えるようなもの」
「もはや私たちにとってFUJI ROCKです」って、
泣かせてくれちゃうね〜

やはり新しすぎる街で、ちょっと故郷が見えてきたかな?

これはカミさん案件。
彼女が施設長をしている保育園の運動会での”エビカニクス”の応援用グッズを息子と制作。

手作り楽しいですよ〜

そして、

昨年に続き、ボクの暮らす地域の子どもたち39名を連れて、
山登りサマーキャンプのお手伝い。

渋谷区運営の上原地区活動委員会の事業のひとつ。

ざくっと言えば、地域のおっちゃんおばちゃんが見守りボランティア活動の一環で、
子どもたちと遊ぶ時間を持つってこと。

ボクはこの土地に20年ちょい暮らすも、まだまだよそ者。
ただ息子にはここを故郷にしてあげられたらいいな。
そう考えると、息子と触れる友だちたちもここが故郷でなくっちゃ。
てこは、センスの合うわかり合った者同士でつるんでいるだけじゃダメで、
ちゃんと地域のことにコミットしなくちゃって考えで、
2200メートルの山の頂上に立ったわけです。

で、先輩たちがやってきたことは、ボクが真似できるようなことでは無く、
でも自分が出来ることは子どもたちへ。

キャンプファイヤーの点火劇ための衣装とか、
山登りキャンプの合間に作っちゃうとか、やっぱワイルドで楽しいです。

そして、子どもたちが「わーっ!」と楽しむ姿があれば、
オトナも動かざるを得ない。

恥ずかしいとか言わず”火の神”に成りきり、
本気の演技で子どもたちの喝采を受けていた会長、
かっこいいです。

うん、ほんと今「かっこいい」てことの意味が更新されている時代だと思う。

そして、
地区活動委員会のご縁で隣のエリアでも子どもワークショップ。

子どもたちが爆発的に表現し、ママさんたちの心が解放され、
地域にオープンな会話の風がビュービューと吹くよう、関わる皆さん全力です。

何かに反対することから導く平和もあれば、
子どもたちの表現を全肯定することから導く平和なんてものもあるだろうと考えた8月6日。

こいつらの頭の上で破裂さえて良いものなど何もないぞ!!

子どもたちの喜ぶ声が響けば、
オトナが動く。

こういうことに反感を持つ人もいるのが、
残念ながら今の日本という社会なんだろう。

しかし、
本当に苦しい立場に置かれた人を救う道には、
子どもたちの喜びの声が響いているべきだと思うのだ。

震災以降の東北を歩いていたら、
いつのまにか自分の暮らす街の子どもたちと遊んでいる自分がいて、
その足元から視線を上げると、やはり東北までの道が見える。

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