きずな


昨日の深夜
何点かの画像と共に新潟県の燕市からメッセージが届きました

昨年の9月21日にボクが描いた日本列島の絵を使わせてくれと
メールを下さったのは
燕東小学校のPTA教養部部長を務められている西山千鶴子さん

そのアクションを通して
被災地とツバメの小学生との間で
ファンタジーと現実を確認するチャンスが生まれた

そんな報告でした

御本人の承諾を得ましたので
頂いたメールを紹介してみます

小池アミイゴ様

こんばんは。寒さ厳しき折、小池様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?
きっと、寒さをふきとばす毎日、ご活躍されていることと思います。

さて、私は、以前メールにて画像を送っていただきました
新潟県燕市の燕市立燕東小学校PTA教養部今年度部長の西山千鶴子と申します。

小池さんのあたたかい画を使用させていただき本当にとてもよかったと思っております。
文化祭では小池さんの紹介もさせていただきました。

福島のかたにメッセージとアルミ缶でつくった折り鶴を送りました。
お礼と感謝のお手紙をいただき、公民館に展示していただき、
なんと新聞にも載せていただきました。大変恐縮してしまいました。

>私たちは、放射能と除染と戦いながら、過ごしております。
>老体にむち打って、故郷を荒廃させないよう頑張って農作業を続けております。

と書かれてありました。

私たちは、便利と引き換えに命の大切さ、儚さを考えずに
代償を福島の方だけに背負わせていることも事実であることは間違いありませんね。

福島の方のほうが大変な中なのに、逆に勇気と元気をいただきました。

画像を添付しました。(計7枚)
私たちが贈ったもの(4枚)と福島の方から(3枚)贈られたものです。
どうぞご覧ください。

小池さんの益々のご活躍をお祈りしております
本当にありがとうございました。

西山 千鶴子


クリックすると大きな画像で見れます

あの日からもうじき2年

「絆」と書いてしまうと
なんだか立派過ぎるもののように感じていましたが

西山さんからメールを頂き
試しに「きずな」とタイプしてみたら
とてもシックリ

あらためてその意味を調べてみたら
「断つことのできない人と人との結びつき」とありました

頂いたメールでボクは思いっきり持ち上げて頂いており
こうして紹介するのはハズカシなあと思いながらも

西山さんのコトバの裏に感じた
「人と人の結びつきを簡単に断ち切ってたまるか!」意地を
あの日から1年10ヶ月ちょっとの今
みなさんとシェア出来たらなあ〜と思いました

以下は福島県内で移動保育の活動をされている方の話と
それに対する支援について

福島県内で“移動保育”の活動をされている方がいることを知ったのは
去年の冬に手がけた雑誌でのイラストレーションの仕事からでした

ポッケア」と名付けられたアクションは
福島県内の放射能汚染で外遊びが限られているコドモを
線量の低い地域に連れていって遊ばせてあげることを目的に
広く支援を募りながら参加者の共感と信頼を得ています
(うちも3歳児がいるけど、外遊びはホントにコドモにとって重要なことだよね!!)

現場での活動はお忙しいはずですが
ともかくマメに活動内を報告されている姿と共に
その主旨に賛同

去年のボクの個展でみなさんがお心遣い下さった震災復興募金は
こちらのアクションで使ってもらうことにしました

現在、移動保育への参加希望者が増えたことに対応するための
新しいバスが必要とのこと

その購入資金の公募を始めていました

以下がその募金公募サイトになります
https://readyfor.jp/projects/idouhoiku

ポッケアのHPはこちら
http://kidsbrain.jp/fihp/

FBページはこちら
http://www.facebook.com/fukushima.ihp?ref=stream

そう考え
さらに賛同者がいたらいいなと
バス購入の募金のことをFBでシェアしたのが1月16日のこと

そうしたら
以前にやはりボクの日本列島の絵を使いバッジを作り販売
多くの賛同者から募金を集められたフランス在住の女性が
そのバッジで集めたお金を寄付することにしたと連絡をくれました

彼女は募金を集めた後
じっくりその使い方を精査されてきたそうです

彼女にとっては
被災者への募金を集める事は
フランスに在って日本人である自分をみつめるチャンスでもあったそうです

そうやって集められた大切なお金は
無下に扱うわけいきませんよね。

ボクはこんな時間の流れの中にも
「きずな」を感じました

一度もお会いしたこともない方ですが
お互いの美意識や人生観を3月11日という悲劇に反射させ確認
お互いの日常を尊重した距離を保ちながら
3月11日の犠牲を無駄にしないためにはどうしたら良いのか?
それぞれの場所で考え続けた先
「移動保育のバス停」で再会

そんなことだと思います

「絆」という字面がなんとも立派で
しかし
それもどうにか消費してしまおう
そんな局面が見えてしまう今ですが

ぼくたちの歩みはユックリでも
1歩1歩お互い断ち切ることの出来ぬ本物の「きずな」を確認し
柔らかだけど太いものに育ててゆく責任があるなあ〜と

今立っているところからズーッと先の方を見ながらそう思います

そして
日本列島の絵は
http://bit.ly/dIdRhg
これを必要と考える人がありましたら
引き続き自由に使われてください

このブログの最後に

アルジェリアの砂漠の中で殺された人々のことは
今まで漠然と電気やガスやガソリンを消費してきたボクたちが
それを得るためにどれだけのリスクが支払われているのか
痛いほど気がついたということにおいて3月11日と同じく
まったくの自分ごととしての痛みを感じています

コメント / トラックバック 2 件

  1. 西山 千鶴子 より:

    心こめて紹介していただきまして、ありがとうございます。
    実は私も応援メッセージの 絆 がんばろう日本に いたるまでずいぶん悩んだんですよ!
    あちこちでいっててただの大安売りみたいになるといやだったし。
    小池さんと同じくなんだか漢字だと 立派すぎとか ひらがなで書こうかとか
    やはり意味まで調べました。 がんばれじゃないよな、みんなでがんばろうだよなとか。
    だから小池さんが繊細に言葉の意味を考えてくださってうれしかったです。

    そして福島でバスの活動をされているポッケアさん。
    私も18歳、10歳、3歳のこどもがいます。
    子どもの笑顔は親の笑顔でもありますよね!
    私も微力ながら131人めの支援者にならせていただきました。

    いろんなかたの応援メッセージを拝見し、最近は悲しい事件がたくさんの中、
    まだまだ捨てたもんじゃないよな。と思えうれしくなりました。

  2. 小池アミイゴ より:

    >西山 千鶴子さん。
    コメントありがとうございます!

    最近はフェスブックの「いいね!」ですべて終わってしまうことが多いのですが、
    やはりこうやってコトバを交わすことで、自分の正体を知ることが出来るのですね。

    なにより、今回ご丁寧にメールを送って頂けたことで、
    「きずな」ということがどんな意味なのか知ることが出来ました。

    これはきっと「絆」として消費してしまって良いものでは無く、
    世界共通の言語「KIZUNA」となるべき、日本が世界に誇るマインドではないでしょうか?
    そうなるためにも、まずは顔の見える関係の中でシナヤカに育ててゆきたく思います。

    そして、ポッケアへのご理解も、これはボクのアクションではないのですが、
    有り難く感じております。

    いやいや、人間捨てたモンじゃないし、
    そもそも捨ててなるもんか!ですね!

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