森岡書店での「とうだい」ありがとうございました。
想像をはるかに超えるみなさんに足を運んでいただけ、
ボクもとうだいくんも、この本に関わったみんなも、
とても、とても、感謝しております。
多くの方が絵本の原画に出会うことだけでなく、
森岡書店の美意識に触れた喜びを言葉にしてくださったこと、
ボクが20年くらいかけてやってきたことの裏付けになってくれたし、
ちょっと先の未来を生きる力を確認できたようにも思っています。
そんなボクは、今抱えている仕事やプライベートな用事で
ほとんど現場に立てなかった展覧会でもあります。
それは残念なことではあるのですが、
それでも、わずかな時間でも森岡書店で触れる人と交わす事の出来た言葉や、
sns等を介してみなさんが届けてくださる言葉に触れることで、
今の自分の姿、もしくは立っている場所を確認出来た展覧会になりました。
展覧会の会期終盤にはワークショップ開催で富山に赴いておりましたが、
富山平野のなんでもない(はずの)風景が夕焼けに包まれるのを、
ただ美しいものだと思えたことは、
富山から遠く離れた森岡書店で「とうだい」にまつわる時が存在していたからこそ、
センシティブに富山を感じることが出来たはずだし、
そんな風景を今すぐ描きたいという情熱が湧いたのも、
森岡書店の「とうだい」からの視点がというものが自分の中にあったからこそだと思っています。
アップした絵は、
震災から3ヶ月後の6月11日
福島県いわき市豊間の神社の池で見た蓮の花。
森岡書店の一番目立たないところに飾っておいたものです。
福島の太平洋沿岸部でみた蓮の花と
日本海沿岸部の夕焼けの風景。
海の底か、池の底かで、このふたつのは繋がっている。
繋いでゆく仕事を続けてゆこうと思います。
「とうだい」は、
ボクの暮らす街の数カ所で手にとってもらえることを進めつつ、
11月半ばより一ヶ月、池袋のジュンク堂で原画数点を展示します。
そして、1月に青山のspace yuiで開催の個展でも、
あらたな展開で展示する予定。
その後、旅をさせられるだけ旅をさせてみます。
これを必要とする人のもとに確実に届けられるよう、
地道に「とうだい」の旅を続けてゆきます。
必要な方はピカッとひとつ灯をください。
そっちに向かいます。