「暮しの手帖」での特集


1月25日発売の「暮しの手帖」第4世紀86号の巻末8ページで、
ボクの震災後の活動と、去年の晩秋に東北を歩いた旅の記録とが、
担当編集者の丁寧な文章とボクの描いた絵と写真とで構成され、
美しいデザインも与えていただき、
アミイゴさんの3・11 6年間思いつづけた東北のこと』として掲載されています。

暮しの手帖として初めての「3.11」に関する特集です。

なにを語り何を伝えるのか?

担当編集者はもちろん、
編集長の澤田さんやデザイナーさんも交えディスカッションを重ね、
特に担当編集者とは旅を通してともかく語りあった上での記事。

コミュニケーションのぶ厚さ分だけ
美しさの際立ったページが生まれたと自負しています。

個人的に「3・11(サンテンイチイチ)」という記号で震災を語らずにきましたが、
旅先で出会う人の言葉の中で「3・11」が一般名詞化していることを確認し、
今回は「サンテンイチイチを使わないできたボクの3・11とは?」ということだろうと納得。

こんなディテールの数々に
担当編集者の粘り強いコミュニケーションが生きている記事です。

「ボク」という非常に分かりづらい個性を客体化し、
旅先で出会う人と気持ちよくも馴れ合うことのない距離を保ち、
しかし「情」を失うことの無い言葉で綴られた記事。

ボクが先回りして何かを語ってしまうのではなく、
ボクより若いひとりが絞り出し磨き上げた言葉であることが素晴らしいし、

そうそう、ボクが目指したことはこんなことだったんだと、
5年10ヶ月後に発見できたようにも思っています。

もちろんこれで震災の本質が語れたなんて思っていなく、
ただ1人ひとりの視線を大切にしてゆけば、
少なくとも「被災」の向こう側で暮らしていると思っている
ボクたちが必要とする美しさを確認するところまでは出来る。

そこからボクたちの無力を結集して何を創るか?
どんな社会を創造してゆくのか?
復興ってなんだ?などなど、

美しさのもと、やはり語り続けてゆけたらいいな。

「暮しの手帖」としても冒険の部分があったはずですが、
ボクを発見してくださった澤田編集長が最後までボクを信じてくれ、
描いた絵に愛も注いでくださってくれたことで、
ボクの仕事史上でも屈指の仕事になったこと、深く感謝しております。

何より旅を共にした「ひとり」が発見したものが、
未来にどんな美しさを生むのか?
そんな楽しみもボクの次に向かう力になるんだと思っています。

色々語ってしまいましたが、
みなさんぜひ本誌を手にされ、
関わったみんなの情熱の8ページに出合ってみてください。

「暮しの手帖」第4世紀86号

暮しの手帖 第4世紀86号


巻頭の花森安治さんの絵の特集も素晴らしいのです!

最後に、
記事の中で「臨月」と書かれていたNちゃん。

おめでとう!

コメント / トラックバック 2 件

  1. 東條真理子 より:

    拍手♬

  2. 小池アミイゴ より:

    >東條真理子さん。
    あざまーす!!

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