健常者のみなさんと


昨日は代田橋のCHUBBYで「恋のバカンス 男のへんか」
福岡からアトリエ ヴラヴォのみんながやってきて
健常者のみなさんと一緒に絵を描いたり
唄ったり踊ったり、恋をしたりメシ食ったりした夜

まず
アトリエ ヴラヴォ(アトブラ)のみんながCHUBBYに到着する前に
集まったみんなと絵を描いて待っていることにしました


アトブラメンバーのHくんが大の相撲ファンということで
「お相撲さんの絵を描いた人からメシや飲み物にありつける」というゲーム

そしたら
みんなケッコー描けちゃうんだな、、

この時間は
“誰でも絵が描けるワークショップ”と命名した時間の入り口だったんだけど
「絵を描かないとメシが食えない」となると人は絵を描くのだ!とボクが大発見

なので
「誰でも絵が描けるワークショップ”は中止

ぞろぞろっとやって来たアトブラの8人が
まずはみんなの描いたお相撲さんの絵にいきなり色を塗りはじめ
我慢出来なくなったお客さんも手を動かし

始まりの合図も無く「恋のバカンス 男のへんか」スタート

ボクたちはつくづく“健常者”という障害を
日々悪化させてしまっているのだろうね

その症状が発症したのはいつだっただろうか?

「絵は上手く描かなければならない」
「描いたモノが“ホンモノ”と似ていなければならない」
「先生に褒めてもらわなければならない」
「こんなコドモのような絵では笑われてしまう」
「コレを描いたらマズい」
「コレを描いたら金になる」

以上の重い健常という障害をこんなふうに訳してみましょう

「技法にとらわれずナニを描いているかなんて超越し先生の理解をも越えた
みんながワラッテくれるお金には替えられないコドモの描いたような絵」

コドモの時
みんな絵を描けたよね

オトナからみたら「つまらない」て言われるかもしれないけれど
それが1本の線であっても全力で「描くぞー!」って描いた絵

そんな中でも「上手い」「下手」なんてランク付けがあったりもしたけど

しかし!!!
それがどんな絵であっても
決して見過ごしてはいけないヒトリのLIVEが描かれていたはず

ボクらは絵を描くことで生きていた

「絵を描く」は「唄をうたう」でもいいよね

この日ボクたちはアトブラのみんなと一緒に絵を描くことで
決して「コドモに戻るのでは無く」
「ボクたちが当たり前に持っている子供の時の経験の記憶、
その周りにウロコのように纏わり着いている“健常”という障害を
1枚1枚剥がしてゆくんだ」

そして
とても簡単に「障がい者」と呼ばれてしまいがちなアトブラのみんなと
同じ土俵に登ってゆくのだ!ドスコイ。
決して「降りてゆく」んじゃないく「登る」

そうして生まれたお相撲さんの絵が
不祥事に揺れた日本相撲協会所属の幕内力士より多く誕生だ!ドスコイ。

その勢いに乗り
去年は粛々とした進行の中に大爆発のあったプログラムも
今年はただただダラダラと
アトブラのメンバーとお客さんの境目がどこなのか
進行役のボクさえ分からぬ状態でさらにドスコイ!

「アトブラとお客さんの境目」は
「障がい者と健常者の境目」でもいいね

ただ
アトブラのみんなの絵にお客さんはスグに引き込まれ
リスペクトを注ぎさえするのだけれど
アトブラのみんなは決して“カゴの中の小鳥ちゃん”では無いという状態

そして
お客さんの心の中の鳥かごの中に入れられている
自由という名の小鳥ちゃんも
あと一息で飛び立とうとしているではないか!ドスコイー。

そんな時はいっそ
踊ってしまおうねー!
そして声を上げて唄ってしまうのだー♪ YES!

絵描きのお兄さんは
ちょっと病的な顔した草食文科系で
頭にベレー帽かぶっていつも難しいこと言っている

なんてことはないのだーーー!!

ボクたちは
障がい者も健常者の関係無く
時代の空気を吸って
時代のオシャレを貪り食って
時代をひとりひとりが出来うる全力で駆けているのだー!

ただ
いろんなことを考えなきゃって
どうしようもなく
駆けるスピードを押さえてしまったりなんだ、、

ならばやっぱ
まずは紙の上では自由であろうぜ!

それがこの夜1日だけのカラ元気であっても
明日からまた続く厳しい日々に向き合う元気があることを
1本の線や塗りたくてたまらないこの色で確認するのだ!


などとボクだけ叫んでいてもしょうがねえので

今年は去年以上に
絵を仕事にしている人や
これから絵を仕事にしてゆこうという人に
集まってもらいました

そして
ボクが1人で叫んでも通じないであろうこと
アトブラとみんなとのコラボレーションで生まれる絵で
どんどん翻訳していってもらいたいんだな


去年今年と続いたアトブラのCHUBBYでのパーティーは
CHUBBYの情熱とアトブラの必然
そしてそこに協賛してくれた福岡のいくつもの企業の力で実現した
とてと特別なこと
サプライズパーティーであるはず

ならば
この日集まって下さったみなさんは
それぞれの生活の場所で
この日の経験を活かしてみたらいいんだよね

特別なことじゃなくて
それは障がい者と呼ばれている人への視線の置き方だけでも
この夜にお互いに交わしたものにするだけで
世界は変わってゆくんだって!

そんな勇気さえ出せない時でも
この夜に一緒に仕上げた絵の可笑しさに「クス」でも「フフ」でもいいから
ちょっとでもワラッテおけばいいんだ

で、ちょっとでも自分の中に元気を見つけられた
実はケアの必要なハンディキャップを持っている世界中の人たちに対する
イマジネーションを働かせることを忘れることなく
自由を武器に自分の仕事を創造してゆかなくちゃだね!

そーゆーことをオレはグローバルと呼ぶぜ!

ダイジョウブ

ニッポンのホトンドみんな
貧乏だから


ともかく
こうしてアトブラと同じ土俵に立つことの出来たボクたちは
決して「アトブラに癒されました〜」なんて言ってちゃダメだよね

「パワーもらいましたー!」はギリギリセーフ

「アトブラなんかに負けてなるものかーー!!」
そんな福祉の切り口があってもいいんじゃないかな?

そもそも
20年以上絵でメシを食って来た俺様が
アトブラの絵に嫉妬して
「オイ、テメーら!たまにはこっちも仕事を回しちくりぃ〜」と
情けない声ですがりつきたい気持ちを
根拠のないカラ元気で吹き飛ばしているんだしね!ドスコイ。

ほ〜ら、
白鳳だって千代の富士の連勝記録を破った夜の話だぜ、ドスコイ。

ふう〜〜〜、
絵を描くワークショップではあったが、
下半身と脳みそを使いまくって疲れたぜ、、

では皆様、ゴッツアンです。

2010
0918
PEACE!!

コメント / トラックバック 2 件

  1. うっ君母 より:

    いつもご報告ありがとうございます。
    ここでいち早く活動内容が知れてうれしいです。
    「楽しかった・・・お相撲の絵描いたよ」
    「給料稼ぐため描いてます」と答えた等々・・・
    素晴らしい体験させていただいて感謝です!!
    お世話になりました・・・

  2. >うっ君母さん。
    大相撲九月場所での白鳳の連勝記録更新を受け
    アトブラH渡氏のテンションが異常に高かった中
    最後のひと言で「給料稼ぐ〜」のコメント
    見事でありました!

    そして
    ボクのネジれたレポートへのコメント
    ありがとうございます!

    しかし
    アトブラと触れたボクたちこそが
    「ありがとう」な時間であったのは確かだったはずです

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