アトブラ巡礼2


6月に福岡市内を廻り
アトブラの作品や彼らを応援する人に会ったアトブラ巡礼

その際に足を運べなかった場所、
昨年お堂の天井にアトブラの曼荼羅が奉納された真言宗のお寺、
福岡県糟屋郡篠栗町にある切幡寺へ行ってきました。


篠栗は博多駅から電車で20分、快速なら14分で着いてしまう距離。
田園風景の中しばらく走ると、それほど高くない山が迫ってきます。
そうしたら篠栗。


篠栗は篠栗四国八十八箇所と言って、
町内に弘法様を拝する八十八箇所の霊場があり、
お遍路の土地でもあります。


過去に何度か足を運んだ土地ですが、
車でサッと来て、目的を済ませたらサッと帰ったという感じ。

この日は篠栗らしさを一番感じられるであろうと、
歩いて廻ることにしました。

まずは、その過去に何度も足を運んだ場所へ、
駅から寄り道しながらの2km、40分のお遍路。

車の窓の向うに通り過ぎてばかりだった
大楠にもご挨拶出来ました。

陽射しの強い9月のお昼時
たっぷり汗をかきながら山道を登ると「陶花

今や福岡の大人気店だけど、
ゆっくりと時を積み重ねている店です。

ボクが最後に来たのは4年前。
その「この前」がつい最近のように思えるなあ〜。

歩いた分、いやそれ以上にビールが美味しい!
自家製豆腐の冷や奴の旨さと涼やかさで汗がひっこんで、
「陶花のカレー」と語るべきジャンルの滋味深いカレーを注文。

最後はお櫃に盛られたメシも全部さらって元気充填。

アトブラの応援歌をSKA☆ROCKETSというSKAバンドでうたっている、
店主のKさんとひと言ふた言。

贅沢な昼メシの時を過ごし、山を下り、街道を歩き、いくつかの霊場を巡り、

2km先の山のふもとまで。

ここからさらに2km
山道を歩いて登るのです。


地図をチャッと見ただけで来てしまったけど、
ちょっと甘く見てたかな、、


それでも、自分の足で登ったからこそ、
人が何を求め霊場を廻ったのか、ちょっと分ったような。
そんな話はいずれどこかで。

ともかく、ボクは2011年3月11日以降の東日本から
篠栗にやってきたんだ。

そして1歩1歩前へ進める有り難さ。

そんな実感と共にいい汗かいて切幡寺に到着。


歴史あるお寺の中にあってアトブラの作品群は、
今はまだ「新参者」としての顔して
ボクを迎えてくれたように感じました。

しかし、なぜここに描かれたのか?

そこには人と人の出会いの感激があるはずで、
それこそがこの寺の縁起であるのだろうなあ。

そんな想像が胸を熱くする。


そして、
そうか、
ここにアトブラを呼び込んだご住職さんは、
去年若くして他界されてしまったんだ。

お昼前から歩き始めて今は午後3時。

山道を駆け下り、
その勢いで福岡市内までに15kmを走って帰ってみた。

そうしてみなければ分からないことばかりだからね。

アトブラの描いたお寺の天井画との出会いの旅は、
どうしようもなく、人との出会いの旅となり、
それが今この世に生きていない人であろうと、
人は人に出会えるのだということを、
篠栗という土地と、そこに生きた人、そこを廻った人が
教えてくれた旅でもありました。

ところで、この天井画は未完成なのではないか?
そんな疑問をアトブラに戻り投げてみたら、
その通りだそうで、
ご住職様の心意気に答えるためにも、
そして、その出会いが次の幸せな出会いを生むためにも、
いつか完成形を見てみたいな〜

コメントをどうぞ